次の活動実施予告・実施済の報告


〇 第12回特別活動は、「茎ブロッコリー・ハクサイ菜の花を収穫しよう!」を3月24日日午後の実施しました。次の特別活動の実施日・内容は未定です。
〇第12回定例活動は「畑のお世話~種ジャガイモの植付など」は3月9日土を翌10日日午後に延期して実施済です。

2013/05/01

こども環境大賞 優秀賞 受賞の報告

文:小池さん
写真:桑木さん
小池です。
みなさんに、改めて報告をします。

4月20日の本年度1回目の活動の中でも報告しましたが、この活動にいつも参加してくれているHKさん(現5年女子)が、朝日新聞社主催、東京海上日動共催「こども環境大賞」という作文と絵のコンテストで優秀賞を受賞しました。


受賞については、昨年末12月22日の「朝日小学生新聞」や一部「朝日新聞」の紙面、コンテストのホームページでも紹介されました。
そして、この春休み、副賞の「3泊4日西表島エコ体験ツアー」に参加。西表島出発の前日、石垣島のホテルで表彰式が行われました。
朝日新聞社主催、東京海上日動共催の「こども環境大賞」は、もう5年の歴史がある、小学生を対象とした作文と絵のコンテスト。子供の視点から環境に対する思いなどを広く募集するものです。今回は、学校単位も含め約3,900名近い応募があったとか・・・。この中で東京都から入賞を果たしたのはただ一人でした。

応募した文章のタイトルは「四十雀(シジュウカラ)の住む町」。
全文を、こども環境大賞事務局のお許しを得て転載させていただくと下記のようなものです。
作品集の表紙
HKさんの作品


 私の通う小学校では、月に一度ずつビオトープ活動をしています。その中で一番好きな活動は、鳥の巣箱作りです。初めて参加したのは一年生の一月のことでした。 実さいに巣箱を作る前に、野鳥についてのお話を聞きました。お話を聞いて思ったのは、私の住む町にはこんなにたくさんの種類の鳥がいるんだということでした。なぜなら、それまでは鳥に関心を持ったことなんて一度もなかったし、そのころ私が知っていた鳥はハトやスズメくらいだったからです。さらにおどろいたことは、野鳥が人間を利用して命をつないでいるということです。人間の作った巣箱に入ることはもちろん、人間のそばで生活することで、カラスなどの天敵から身を守っていることにとても感心しました。
 私達の作った巣箱は鳥の出入口の直径が28ミリで四十雀の体の大きさに合わせてありました。一年生だった私には、長さの計り方も分からないし、ノコギリも使えなくて、いっしょに行ったお母さんがほとんど作りました。四十雀を自分の家に招待できると思ったのに、自分で巣箱を作れなくて、とてもくやしいと感じたことを今でもおぼえています。
 あれから巣箱を二つ、エサ台を一つ作りましたが、四十雀は営巣してくれませんでした。エサ台に置いたヒマワリの種をつつきに来たり、ピーナッツのリースにぶら下がったりするすがたは度々見ることができましたが、やっぱり営巣してほしいなぁと思いました。特に、友達の家の庭の巣箱で四十雀が子育てをしている様子を見た時には、心からうらやましく思いました。
 そんな風に、今年も四十雀の営巣をあきらめていた六月の末のことでした。家のベランダにかけてある巣箱から小さな小さな鳥の声が聞こえてきました。こうふんして家族みんなで家の外へ飛び出しました。下からベランダを見上げてみると、巣箱近くの電線に四十雀のお母さんが、口に虫のような物をくわえてとまっているのを見つけました。そしてまちがいなく巣箱に稲妻のような速さで入っていきました。みんな、大よろこびでした。
 その後、来る日も来る日も四十雀の親鳥達は、代わる代わるエサを運び続けました。ヒナ達の声は日に日に大きくなりました。学校でいやなことがあっても、ヒナの声を聞くと何だか幸せで、「よし、がんばるぞ。」と思えました。
 私の住む町は、四十雀の住む町です。以前は知らなかった四十雀のすがたやさえずり方も、今では身近になりました。四年生になった今年も、私は巣箱を作るつもりです。なぜなら、公園に巣箱を取り付け、私の住む町に、四十雀にずっと羽ばたいてほしいからです。そして、またあの幸せな気持ちを味わえたらいいなぁと思います。


この文章をまとめると、「ビオトーププロジェクト恒例の巣箱作りの活動に毎年参加して、巣箱を作ったけれど、なかなか営巣してくれず、悲しい思いをしていたこと。けれど、ある日営巣してくれていたことを知り、とてもうれしく思ったこと、親鳥の子育ての様子を観察できて幸せな気持ちを味わえたこと」などが、1200字の字数制限の中でとてもうまくまとめてありました。
この受賞は、もちろん本人が一番うれしいでしょうが、この活動を始めた田村先生、中村さん、高見さんそして私にとって、これまでやってきたこと全体が褒められたようにも思え、(たぶん本人以上に)とてもとてもうれしく思いました。

実は、5-6年前、田村先生と相談して応募し、同じ朝日新聞社の「地球環境教室」の出張授業を当時の6年生2クラスに行ってもらったことがあります。この時の授業の1つが西表島の植樹の話だったと記憶しています。もう在校生の誰も知らないのですが・・・。

また、3年ほど前、別の新聞社が主催する「地球にやさしい作文・活動報告コンテスト」に、当時の5年女子KIさんが近くの里山にホタルを見に行ったことを書いて応募し、入賞を果たしています。(このコンテストには、私も入賞したことがあります。)

日本の子供たちの半分以上は、自然環境の豊かな地方ではなく、私たちが住むつくし野のような大都市やその近郊の住宅地に住んでいます。
私たちが住む街は、決して豊かな自然環境には恵まれていないけれど、注意してみれば身近な場所にいろいろな生き物の営みがあり、開発を免れた里山があり、生命の輝きが感じられることは、いつもいつも活動の中でお話ししている通りです。

こどもが応募できる環境関連の絵や作文のコンテスト・募集はほかにもいくつもあります。なにも特別な経験を書かなくても、豊かな心で身の回りを見回せば、題材はいろいろあると感じます。
これからも、ビオトーププロジェクトでの活動内容などをヒントとして、彼女に続く子供たちが出てきてくれることを心から期待しています。

ありがとうございました。

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