次の活動実施予告・実施済の報告


〇 第12回特別活動は、「茎ブロッコリー・ハクサイ菜の花を収穫しよう!」を3月24日日午後の実施しました。次の特別活動の実施日・内容は未定です。
〇第12回定例活動は「畑のお世話~種ジャガイモの植付など」は3月9日土を翌10日日午後に延期して実施済です。

2014/11/08

活動報告 2014年度 第8回 「畑でサツマイモを収穫しよう!」


文:小池さん
写真:平嶋さん、小池さん


本年度、第8回目の活動を実施しましたので報告をします。「2014つくし野ビオトーププロジェクトⅨ」本年度8回目「畑でサツマイモを収穫しよう!」の活動報告です。

今回は、活動一部、二部、おまけ1,2…という順で報告します。


《活動第一部》

集合場所は、つくし野小の東門です。早めに行って、平嶋さんと皆さんを待っていました。前回は、児童の参加者がたった一人で、今日はどうなるか心配し、ドキドキしていましたが、三々五々参加者が集まってきてくれてほっとしました。

この日、空は厚い雲に覆われ、今にも雨が降りだしそうな天気でした。しかし、翌日曜は終日雨との天気予報。また次の週は小学校の行事があると聞いていましたので、活動日を延期することが難しく、雨が降り出す前に手早く切り上げることにして活動を実施することにしました。

後で考えれば、雨は降りませんでしたし、活動も予定外の2部までやってしまいましたが、スタートするときはドキドキしていました…。

注意事項をお話しし、徒歩で、まとまってビオトープ専用畑に向かいました。



畑につくと、午前中に準備しておいたブルーシートに座ってもらい、手短にお話をしました。5月にイモの苗を皆で植えたこと、初めは雨が降らなくて少し苗が枯れたこと、それでも次第に盛り返し、草取りがとても追いつかなかったこと、そして6か月過ぎ、ようやく収穫できることをお話ししました。

また、スーパーで買うときれいに洗われてラップされたものが1本100円位で売っているけれど、作るためには大変な労力と苦労がかかっていること、おイモの中には半年間太陽のエネルギーが貯められていて、電池のようなもので、このエネルギーを食べて皆は元気でいられるというお話をしました。


そのあと、全員で収穫しました。はじめに、未就学の子が数人いたので、ミニトマトを特別に収穫してもらいました。

サツマイモは、どんなふうに実っているかを皆に見て欲しかったのでツルは切らずにそのままにしておきました。観光農園などで、有料で収穫体験させてくれるところはあるけれど、事前に収穫しやすいようにツルは切られています。

サツマイモは、根っこが肥ったものだというお話しも、再度しました。ウネ(畝:土を寄せて周りから高くしたところ。サツマイモはこの上に植える。長ネギなどは、ウネの下に植える)の単位で順番に掘り残しが無いように、丁寧に掘っていきました。カマ(半円形の農作業などに使う刃物)も使うので、ふざけたりしてはいけないと話しました。


掘ってみると場所によって、イモの大きさが大きく違っていました。どちらかというと、ウネの端っこの方が、巨大なかたまりになっているものもありました。中村さんによれば、通路のほうまで根っこを伸ばし、栄養を吸えるので大きくなるのだそうです。



ことしもまた事件が起きました。昨年の収穫の時も起こったのですが、ネズミが飛び出したのです。どうりで、あちこちのおイモにかじられた跡があります。

昨年は一匹で、高見さんがいったん捕まえたけれど、箱から飛び出して逃げてしまいました。今年は、二匹いて、多分ツガイ(オスとメス)だったのだと思います。一匹はすぐに逃げてしまいましたが、もう一匹はまた高見さんがうまく捕まえました。

今年は逃げ出さないように深い段ボールに入れて上にカゴをかぶせましたので、皆で観察することが出来ました。この捕まえたネズミをどうしたかは、最後に「おまけ」で書きます。


イモの収穫の途中で、一休みをして水分補給をし、そのついでに土地をお持ちのNさんにお許しをいただいていたカキの収穫もさせていただきました。つくし野の子どもたちは、この地区の家々の庭にカキがなっていることは良く見ても、直接収穫する体験はほとんどしたことが無いのでは・・・?と思います。

あわせて今年畑で育てた、3種類の色の綿の話をしました。環境学習の素材として、活動の中で使うことはできませんでしたが、何も色を付けていなくとも白色、緑色、褐色ときれいな色の綿が紡げます。

これを用いてショールに編んだものもお見せしました。私たちの衣類に当り前に用いられている綿ですが、どんなふうに出来ているのかを見たことがある人は多くはないのでは?ましてや生成り(何も着色せずにそのままの色)でこんなきれいな色が出るなんて・・・。生物多様性の一端を見た思いがしました。


サツマイモは、今年は植えつけた面積を広くしたので、たくさん取れました。一番南の2本のウネに植えたムラサキイモもなかなかの収穫量でした。お日さまが良く当たったのでしょう。落花生も少しでしたが、収穫できました。


収穫は、ベニアズマ6-8箱、ムラサキイモ3箱、カキ2箱、ラッカセイバケツ1/3くらいの量がありました。収穫物を前にして集合写真を写しました。


収穫は、皆で平等に分けました。この活動でお世話になっている方へお礼にお届けするものは別として、家族単位で分けました。カキ、ムラサキイモ、ベニアズマの順で、平嶋さん、高見さん、中村さんが一人一人手渡して下さいました。

今年は、12月の活動で使うものを残さない方針でしたので、かなりの量になりました。スーパーの大きな袋一杯で、家族単位で分けましたが、こどもには持ち上げるのがたいへんなくらいの重さになりました。


* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

《活動第二部》

この日は、いったん畑で活動は終了し、自由参加で第二部の活動をしました。心配された雨もぱらぱらした程度で、本格的には降ってきません。中村さんが数日前に交渉して下さってあった、線路脇の造成地の中のカキの木2本を収穫しようというのです。

つくし野の街を、はしごと高枝ハサミをもった中村さんを先頭にした、こどもたちと保護者が混じった集団が行進することになり、不思議な光景となり、人目を引きました。


現地は工事用の仮囲いが半分で来た現場の中。それでも、やや小粒ではありますが、カキがたわわになっています。

はじめは、中村さんがはしごをかけてするすると登り、とても頼もしく見えました。高枝ハサミで丁寧に取ろうとしましたが、たくさんなっているので時間がかかり、とても間に合いそうもありません。

中村さんと私が、畑まであわてて戻り、発電機と延長コードとチェーンソーを持ってきて、やや荒業ですが、枝ごと柿の木を落としました。かわいそうですが、この木は明日にも切り倒される運命でしたから・・・。

ここでも、たくさんのカキが収穫でき、驚くほどの量を皆が持ち帰れました。幸い雨もふらず、いろいろな活動が出来ました。


今回の支援者・ゲスト・講師は、中村さん、高見さん、平嶋さん、佐藤さんでした。そして参加者数は児童名(1年生:5名、2年生:10名、3年生:2名、4年生:0、5年生:0名、6年生:0名)、未就学児2名(子どもの合計19名)、中学生(1年1名、3年1名)、保護者22名、顧問、講師は5名の合計46名でした。参加者の家族数は16家族でした。

森村学園、南つくし野小からの参加者があったことはうれしいことでした。中学生のI君兄弟が二人で参加してくれたことが、とてもうれしかったです。

参加して下さった皆さん、ご支援して下さった皆さんありがとうございました。


* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

おまけ その1 【ネズミ】

活動の中で捕まえたネズミのその後のお話しです。

このネズミは、在来種で日本に昔からいた種類です。とてもくりくりしたまん丸い目のかわいい顔をしており、こどもたちには大人気。自分で飼いたいと言い出す子供もいました。

しかし、農業をする人たちにとっては、大変な害獣(人の暮らしに害を及ぼす生き物)です。事実、私たちの畑のおイモもたくさんかじられ、土の中で腐ってしまっていたものもありました。農家の人は、見つけ次第、殺してしまいます。だって、大変な苦労をして作っている作物が、台無しになってしまうのですから…。

でも、私たちの活動は、身の回りの命の大切さを知ることが大きな目的の一つです。箱の中で、かわいい声をあげて、助命嘆願(たすけて!!)をするので、とても残酷なことは出来ません。

たぶん、来年もおイモをたくさんかじられるだろうけれど、まあそれもまた、子どもたちの勉強になるのであれば、致し方ない…と考え、真っ暗になった畑の隅っこで、高見さんが放してあげました。

ネズミにとっては、大変に恐ろしい思いをした1日になったことでしょう。けれど、つくし野に生きる野生の生物には違いありません。



おまけ その2 【野菜クイズ】

この活動で、本年3月「野菜クイズ~やさいのなかまさがし」をしました。
《植物ってすごい!ver.4「やさいのなかまさがしゲーム」》

このプログラムが2次利用(ほかの活動でもつかわれること)されました。

本年10月25日土曜日、多摩センターで開かれた「2014多摩ハロウィン」の中で、ベネッセコーポレーションが主催した「ベネッセ環境まつり」が開かれました。この中で、首都大学と多摩大学の学生が実施した「かぼちゃとやさいのなかまくいず」として、用いられたのです。

この催しは、昨年も紹介しましたが、昨年は私が作ったカボチャクイズを北里大学の2人の女子大学生とともに、実施したものです。今年は、私も仕事で忙しく、当日見学に行くのがやっとだったのですが、私のオリジナルクイズが2次利用され、当日多くの子どもたちが楽しんでいてくれたことが見られ、うれしかったです。


クイズの出題シートはこんな感じです。



おまけ その3 【毎日農業記録賞 優良賞受賞】

活動の中で簡単にお話ししましたが、私がこの畑で起こったことなどを文章にまとめ、応募してあった「毎日農業記録賞」の優良賞に選ばれました。


活動の3日後、新聞記者さんの取材を受け、その内容が、11月13日木曜の23区版と多摩版の[東京]面に載りました。

(クリックすると大きく表示されます)
全国での入賞作のほとんどは、苦しみながら新しい農業に挑戦する姿などを描いたものです。それに対して、私たちのビオトーププロジェクト専用畑での耕作は、「農業」と呼べるかは、ちょっと疑問です。

けれど、上記の活動報告にあるように、私たちに年間を通じてさまざまな収穫をもたらしてくれるのみならず、命、環境、農業、食べ物に関するドラマを生み、色々なことを教えてくれる存在でもあります。

また、地域の人が好意で、無償で、環境活動の場を提供してくれている畑でもあります。この部分が、評価されたとも思います。記者さんに、上記の集合写真は使えないですか?とお願いしたのですが、ダメ…とのこと。この写真は、活動日の午前中、平嶋さんに写していただいたものです。

なお、文中に私が「2005年に任意の環境学習団体を設立した…」との表記がありますが、これは事実と異なります。

ご存知のように、この活動を始めたのは私ではなく、当時つくし野小学校長であった田村校長先生です。私は2005年の最初から関わっていますが、事実上の主催者を引き継いだのは田村先生が教育委員会に異動された2007年4月以降です。

取材を受けた記者さんにはこのことを資料をお渡しし、説明したのですが・・・。新聞記事は事前には見せて、チェックさせてもらえません。
この場を借りて、訂正させてください。


おまけ その4 【柿ジャム】

たくさんとれた柿で、平嶋さんが柿ジャムを作ったそうです。10数個の柿(約1200グラム)の皮をむき、タネを取り、小さく切ると約600グラムになりました。これにレモン汁少しと砂糖150グラムを加えて煮詰めると、470グラムほどの甘くておいしいジャムができたとのことでした。




この活動の趣旨と歴史にご理解いただける皆様の、更なるご支援をお願いいたします。



以上です。

0 件のコメント: