次の活動実施予告・実施済の報告


◎2024年度もつくし野ビオトーププロジェクトを実施します。
〇第1回定例活動は4月20日土専用畑で年間プログラムの発表や新キャベツと「?」の収穫体験などです。希望者にカブトムシの幼虫配布もします。
〇 第1回特別活動は、実施日・内容ともに未定です。

2015/06/13

活動報告 2015年度 第3回「プールのヤゴ救出大作戦!(vol.10)」

※ 文末に《おまけその5:SYDさんのお便り》を追加しました。



文:小池さん
写真:平嶋さん・井上さん・小池さん



小池です。
6月13日(土)、本年度3回目の活動を実施しましたので活動報告をします。



この日は、午前中から掲示物や資材などの準備を樋村さん、平嶋さんと3人で始めましたが、卒業生で中3のK君が手伝いに来てくれました。とてもうれしく思いました。

活動は、いつものように、つくし野小学校の視聴覚室に集合して始めました。今年度の参加申し込みは、ブログを通じてだけでこれもほとんど利用されていませんので、参加人数は事前にわかりません。

幸い今回は参加者が次々集まり、視聴覚室にあふれんばかり…。事前に用意しておいた資料も参加者票も足りなくなってしまいました。最後に書きますが参加人数100名近い活動になりました。(配布資料が足りなくなり、もらえなかった人は連絡をくださればお届けするなどしますよ!)


はじめに私から、今日の活動の目的と流れを説明しました。活動を支援くださる皆さんもご紹介しました。

昔のつくし野は、池や小川、林や畑のある丘陵地帯だったけれど、電鉄会社が開発し、今のような環境に整えられ、私たちが住めるようになったけれど、池や沼は埋められ、川は暗渠(あんきょ:トンネルのような地下水路)になってしまったこと。昔のつくし野は、トンボたちにとって、卵を産むような場所はたくさんあったけれど、今はほとんど無く、小学校のプールは彼らにとって貴重な産卵場所であることをお話ししました。




高見さんに、ヤゴがトンボに羽化するときの方法を写真で説明してもらいました。

どのヤゴも水中から水草などによじ登り、背中が割れて一度逆立ちのようになってから体を戻し、羽を伸ばすこと。この間30分ほどでみるみる羽が延びて硬くなるけれど、朝までかかって飛べるようになることをお聞きしました。

トンボにとっては、ヤゴから羽化するのは大変な作業。途中で濡れても失敗するし、羽の一部が引っかかっても失敗します。羽化の途中でアリに見つかれば、動けないのでそのまま食べられてしまいます。

日本に住むトンボの種類は膨大で、簡単にヤゴの段階では見分けにくいけれど、アカトンボ系、シオカラトンボ系、ヤンマ系、イトトンボ系の4種には、比較的容易に見分けられること。例年、プールにはアカトンボ系がたくさんいるけれど、昨年のアカトンボは羽化した後の羽の先が黒かったので、「シノメトンボ」であったことがあとで分かったことをお話ししました。

昨年は珍しく、ヤンマのヤゴが2-30匹いたので、大きな抜け殻が残ったことを、保存しておいた抜け殻を紹介しました。アカトンボの抜け殻はふわふわで壊れやすいけれど、ヤンマの抜け殻は1年たっても意外にしっかりしています。



プールでヤゴの数をカウントするリーダーを4人決めて移動しました。

子供たちをおおよそ4班に分け、プールの四隅に集計してくれる保護者のお母さんたちが待ち構えてくれます。水着を着てきてもいいと案内に書いておいたので、しっかり洋服の下に水着を着こんできている子供たちもいました。

歓声の中でヤゴの救出大作戦の始まりです。今年は、小学校が水を大目に抜いてくれていましたので作業はとても楽でした。

楽しそうな雰囲気は是非この写真で、感じていただければ…。小学校の授業で入るプールとは違い、決してきれいではないので、水は飲んではいけないとお話ししました。






この日は、次第に天気が回復してきましたし、気温も高くなりましたので、水分補給に務め、途中で休憩をはさみながら救出大作戦を進めました。集合写真もプールサイドで写しました。



時間と共に、ヤゴ救出より、水遊びのような雰囲気に変わってしまったので、活動は完了。視聴覚室に戻って、4チームで計数したヤゴを集計しました。今年観察できたのは、アカトンボのヤゴのみ。総数1523匹でした。


なお、2006年から2015年の10年間の記録は下記の通りです。



改めて、わたしからヤゴの飼い方を説明しました。とくに羽化するには、水面から垂直よりやや傾いた小枝などしっかりとつかまれるものが大切な事をお話ししました。また最近は簡単なデジカメでも、光の当て方を工夫するととてもきれいな写真が撮れるので是非、写して送ってほしいとお願いしました。



活動を終了し解散した後に、希望者にヤゴを分けました。持参した容器の大きさと、飼える環境を確認して適切な数を渡すことにしました。今年は初めての試みとして、羽化させるのに適当な枝を用意しておき、希望者に配布しました。

うれしそうに、大切そうにヤゴを持って帰る子供たちの姿が印象に残ります。



今回の活動の参加者数は、
未就学児:6名、1年生:9名、2年生:11名、3年生:17名、4年生:4名、5年生:2名、6年生:0名、中学生:2名、高校生:1名、保護者:36名、顧問他5名(樋村、平嶋、高見、井上、小池)、取材者:2名で、子どもの総数52名、大人の総数43名、総合計95名でした。

一つ驚いたのは、今年の新しい傾向ですが、つくし野小以外の参加者が多かったことです。暁星小1名、白百合小1名、長津田小2名、南つくし野小1名、森村学園1名・・・と、つくし野小以外に、小学校で5校から参加者があったことです。無論、中学2校、高校1校も・・・、未就学児が6名いましたので、幼稚園も含めれば何校からの参加者があったことになるでしょうか?

参加者の所属が広がるとうれしくもあり、責任も感じます。いずれにしても、いつもながら、この種の活動の潜在ニーズを改めて感じた次第です。


この活動は、つくし野の街に育つ子どもたちが、子供たちの時間にこそ経験すべき様々な体験活動を、小学校の公的活動では実施しにくい内容を優先し、特に環境学習の視点を重視しつつ企画し、実施しています。この考えは10年前から一切ぶれておらず、今後とも変わりません。参加して下さった皆さん、ありがとうございました。活動を支えて下さった皆さんへの感謝の気持ちを忘れずに!!



《おまけその1:スクールニュース》

いつもの教育施設系月刊「スクール・アメニティ」誌の記者、岡本さんがこの日も取材に来てくださいました。「スクール・ニュース」の記事は、下記です。
 ↓
『スクールニュース vol.123 編集部から 体験型環境教育の現場
 つくし野ビオトーププロジェクトシーズンX 6月』



《おまけその2:MXTV(東京メトロポリタンテレビジョン)のニュース》

この日も1週間前の活動に続いて、MXTVの報道局のニュースディレクターKさんがビデオカメラを持って取材に来てくれました。3回目の取材です。

撮影を終えたKさんはあわてて局に帰って行きました。編集作業を18時までに終えなくてはいけないのです。この日、18時のニュースの3番目に放送してくれました。子供たちの笑顔が映っていました。




《おまけその3:畑のお世話をしました》

ヤゴの活動の翌日6月14日の夕方、畑のお世話をしました。草をとったり、ウネを整備したり、カラスにほじられたツルアリインゲンのタネを植えたりしました。

この日は、樋村、高見、小池で作業を始めたのですが、前日に支援してくれた中3のK君が、お父さんと二人で支援に来てくれました。

親子で、大切な日曜の夕方の時間を費やしてくれたのです。ありがとう!!



《おまけその4:ヤゴの羽化》

我が家に連れ帰ったヤゴたちは例年通り、玄関先の昔の漬物カメを利用した、ミニビオトープに放しました。羽化しやすいように、いつもは差していない小枝をたくさん差しました。

持ち帰った当日も、気が早いものが1匹だけ羽化しました。曇っていて蒸し暑く風が弱い日が羽化には良い日です。

一匹でも多いヤゴが、羽化に成功して、つくし野の街を飛び回り、彼らの命を謳歌してくれることを願っています。



追記:何人かから、ヤゴがトンボに羽化しましたという連絡を頂きました。
写真をおくっていただければ、このブログに転記しますよ!!



《おまけその5:SYDさんのお便り》

小池です。SYDさんからメッセージと写真を送っていただきましたので、ご紹介します。

その前にアドバイスですが、ヤゴは密度が高い状態で飼うと共食いがひどくなります。肉食系昆虫の宿命なのですが、分けて密度を減らすと共食いは減ります。

そろそろ羽化する時期で、食欲は減っているはずですが、気になるのであれば、ペットショップで冷凍イトミミズを買ってきて解凍し、お箸でつまんで目の前で生きているようにゆらしてやると食べます。

(文章は、お許しいただいたうえで小池の責任で編集・調整しています。)

おはようございます。今朝6時のショットです。
セミ同様、ヤゴも、赤ちゃんは白がかった黄緑なんですね~(≧∇≦)


これが、8:00
羽が乾いて分かれてきましたし、透明になってきました。体も乾燥して硬化してきてます~。


娘は朝から色鉛筆片手に観察。田舎のおばあちゃんに送ると、いろいろ書いてます。唇がオレンジだから、女の子だと書いてます…(小池注:これはちょっと???)


図鑑には  雄の顔「美しい青い目をしています」なんて書いてありました^^
メスはどうなんだろう~・・・図書館に調べに行きますかね~
都会っ子で自然に触れずに育った夫は、「へー緑色だね~っ」と空返事であまり興味なさげ。

77歳の叔母がヤゴを見に来ました。地方出身で、蝉の羽化はたっくさんみたけどヤゴは初めてだったと、ものすごく喜んでました。

雨の日に羽化して大丈夫なのかな…ちょっと心配ですが、引き続き見守ります。


今日は出かけて14時過ぎに帰宅しました。すると、まだ、枝にとまってるんですよ、トンボ‼
で、写真撮ろうと寄ったら飛びました。
嬉しいのなんの(≧∇≦)
ほんと、空高く飛んで行ったんですよね。ぐっときました〜。


共食いもしてますが、まだ、元気なのが12匹くらいいます。
元気に巣立って欲しいものです。

以上です。


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