次の活動実施予告・実施済の報告


〇 第13回特別活動は、「春キャベツ・ハクサイ菜の花を収穫しよう!」を3月31日日午後の実施します。
〇第12回定例活動は「畑のお世話~種ジャガイモの植付など」は3月9日土を翌10日日午後に延期して実施済です。今年度の定例活動はすべて完了しています。

2015/12/12

活動報告 2015年度 第9回 「ありがとう!さようなら!専用畑」


文:小池さん
写真:平嶋さん、岡本さん、小池さん


12月12日(土)に本年度定例9回目(特別活動3回を合わせると12回目)の定例活動を実施しましたので活動報告をします。(小池常雄)


《2015年度第9回定例活動報告》

活動の前日の金曜日は、我が国130年間の気象観測史上で初の12月の大雨と高温を記録。さらに活動日を挟んで翌日日曜日は、朝から冷たい小雨がふり続くあいにくの天候。

間にはさまれた活動の土曜日だけが、驚くほどの快晴・微風・適温。朝から気持ちよく晴れ、気温・湿度ともにとても快適な活動日和(びより)となりました。活動プログラムからするとやや高温でさえありました。




午前中から、支援者の皆さんと準備を始めました。

この日は、3年間ほど使わせて頂いた畑を活用した最後のプログラムということで、畑に残された農業資材を片付けるのが活動の主な目的でした。しかし、それだけでは参加者に申し訳ないので、昨年同様、サプライズでおたのしみ企画を用意していたのです。詳しくは下に記します。

顧問の中村さん、樋村さんご夫妻、平嶋さん、船崎さんとの作業でした。私と合わせて計6名での準備作業でした。



いつものように、準備を終えると畑の隅っこで簡単な食事をしました。

この日は、椅子も机も用意できました。とても12月とは思えない日差しの中に穏やかな風が流れ、ポカポカと暖かく、幸せな時間でした。今回の活動では、お湯が準備できましたので、この場所でコーヒーを入れました。これもまた幸せな味がしました。



参加者はつくし小東門午後1時集合でしたので、樋村ご夫妻や船崎さんを畑に残し、わたしと平嶋さんの二人で集合場所に活動旗を掲げ、皆さんを待ちました。



今回は、以前の12月のプログラムのように多数(120人~160人)の参加者を募るような広報をしませんでしたので、少人数の活動になることは分かっていました。最終的に6家族(後で遅れて1家族)が集まって活動を開始しました。いつものように平嶋さんの持つ活動旗を先頭に、活動場所に移動しました。





初めに私から、今日の活動のおおまかな手順と注意事項を説明しました。

この「ビオトーププロジェクト専用畑」は、約3年間、近くのENさんのご厚意でお借りしてきたものです。その前のお寺にお借りしていた畑に比べて面積は広く、3段で、休憩に使えるスペースもあり、カキやビワ、プルーンの木もあって、季節ごとに色々な活動を展開できてきました。



今回、ENさんにお返しすることになり、この場所では最後の活動となりました。

はじめに、トマトの収穫をしました。すでに12月も半ばでしたが、トマトはたくさん取れ、大きい鍋一杯に収穫できました。もう最後でしたので、緑色のものも、収穫してしまいました。


いろいろな品種の苗を植えていましたので、形も大きさも様々でした。(これは、後で軽く茹で、樋村さんがドライトマトにしたはずです。)



トマトのネットは外し、来年のために整理しておきました。

寒い季節ですが、暖冬のせいか、バッタの姿も見られました。カマキリの卵のう(卵がまとめて産んである塊の事)も見つかりました。





作業をしてもらった後は、ごほうびのお楽しみ企画です。以前やっていた企画「火を学ぼう!」のプログラムの一部分を少し変えて実施しました。

保護者の皆さんと子どもたちに、人の暮らしと火のかかわりについて、お話ししました。日本人の少し前の世代まで、もっともっと身近な暮らしの中にあり、人の生活に欠かせないものであった「火」も、扱いが難しい…扱いを間違えると危険…ということもあり、次第に私たちの日常の生活の中では直接見えない物になっています。



普段の生活では、それは便利だし快適ではあるのだけれど、災害にあった時など、火をうまく扱えないと一晩も越せないようなつらい状況になってしまいます。

これから先、私たちも大きな災害に合わずに生きていければいいけれど、東日本大震災のようなことも起こり、そういう時に役に立つのは、こういう火を直接使う活動での経験です。

家族以外の人たちとも一緒に物を料理したり食べたりする経験を通じて、地域の人の相互の関係が深まり、いわば、防災力も高くなり、災害に強い地域にもなる…というお話をしました。



焚き火では、思わぬところが熱くなり、それを知らないで行動するとやけどをします。昔の子供たちは暮らしの中で普通にそれを学べたけれど、今の子供たちは、そんなことさえ経験できていません。

燃えている炎は熱いと想像できるけれど、熾火(おきび:炎が出なくなってスミ火のようになって燃えている火)は、昼間の明るい日差しの中では、赤く光っては見えません。

また、燃えているものだけではなく、火のそばに有った物も熱くなっていて、不注意にさわるとやけどをします。

アウトドアで使うお鍋やダッチオーブンは、底が丸かったり、取っ手も自宅の台所にあるものとは違う形のものが多いので、経験していないで不注意に持ち上げるとひっくり返ってしまいます。

屋外で火を扱うことは、経験と技術を必要とするのですが、最近の若いお父さんたちは、こういうアウトドアの活動よりも、TVゲームやスマホがお好きなような気がします。個人的には、こういうことは、本当は父親が子供たちにやってみせると、とても良いことのように思うのですが…。

特別に参加してくれた卒業生で中3のK君といっしょに、焚き火の付け方をお見せしました。



火は、先ず火が付きやすく燃えやすいもの(スターターとも呼びます)につけ、次第に燃えにくいもの(太い薪など)に移していくこと。火は、すぐ燃えつきてしまうものから、長く燃えているものに移していくこと。火は、下から上に燃え移るので、燃やすものを置く位置を間違えないようにすること。…こんなお話をしました。




初めに、焼き芋の準備をしました。

焚き火でつくる焼き芋は、いろいろな方法があります。午前中から用意しておいたのは、ダッチオーブンで作る方法。これだと簡単にできます。一斗缶(いっとかん)と呼ばれる、四角い大きい缶の中に、石焼き芋用の小石を入れて焼く方法もお見せしました。

樋村美智さんの指導で、子供たちや保護者のお母さんには、濡らせた新聞紙とアルミホイルで包んで焼く方法を準備してもらいました。この方法だと、失敗は少ないのです。



準備が出来た後、お煎餅(せんべい)のあき缶に入れて焼く方法を実演しました。この方法は、簡易的なダッチオーブンのようになり、災害時に身の回りのもので料理するときに役に立つ方法です。

簡単なパンや、パンケーキをこの方法で作ることが出来ます。サバイバルは、身の回りにあるもので工夫することで、とても豊かな内容を生み出すことさえできるのです。



映画館で食べている人をよく目にするポップコーンも実演しました。たき火で作るとにおいも良いし、ポンポンとはじけて飛んで、簡単にでき、皆が驚いてくれるので、調理する側としてはとても楽しいのです。



樋村さんご夫妻が、午前中からお団子とウインナーを用意しておいてくださいました。お団子は、粉を練って丸くして茹でるところからしてくださいました。

ウインナーは段ボール製の簡易燻製機で燻製したものを、再度火であぶったもの。焚き火の周りで、地面に差してとてもワイルドな料理風景となりました。



私の得意な「ロイヤルミルクティー」も作りました。アウトドアでの作り方なので、牛乳パックそのままで湯かんをし、ティーバックとお砂糖を投入する…というものです。なかなかの味だったでしょう? 甘酒も久しぶりに作りました。



2週間ほどかけて、私が自宅で作った干しイモの製作手順はこんな感じ。ちょっと硬くなってしまっていましたが、鉄板の上で焼くと、焼き芋とは違う味になっていました。



そうこうするうちに、焼き芋も焼けました。こんなに中までトロトロになって、黄色く半透明になってさえいます。



マシュマロも焼きました。船崎さんが、日本では売っていない、アメリカ製の大きいものを差しいれて下さったので、大小2種類の大きさのものを焼きました。大きいものはとても食べごたえがありました。

この日は参加者が限られていたので、事前に丁寧にお教えすることが出来て準備もできましたので、炎に直接当てるのではなく、熾火(おきび)になったところで焼きましたので、火が付くこともなく、いい感じに焼けました。二又の枝に付けたものは、とてもとてもいい感じでした。





中村さんが、活動の前に炭を一俵差し入れてくださいました。

これは、中村さんのお父様が、昔、つくし野に生えていた木(コナラ・クヌギ)を焼いて作ったものをとっておいたのだそうです。その頃は、もちろんこの辺りは住宅地として開発される前で、今のつくし野小学校のそばに小高い塚があり、そこに共有の炭焼き窯があり、地域の人たちは、交代でそれを使うことが出来たのだそうです、

カヤ(ススキの軸のところ)で編んだ俵も、お父様の手作りだそうで、今となってはとても貴重な物。燃やしてしまうのは、もったいない気がしましたが、煙が出ない方が良い料理に使わせていただきました。





活動の終盤に、畑に残っていた全ての野菜を収穫しました。

カブやダイコン、ルッコラ、ニンジン、それにベビーリーフが大きくなった名前がわからない野菜などが採れました。ニンジンは、思わぬ大きさになっているものもあり、こんなに房のように採れ、夕日に輝いて見えました。





集合写真を写した後、活動自体は終了とし、後は自由参加で片づけをしました。

焚き火の資材もありましたし、畑の防草シート、柵などを撤去しなくてはならなかったのです。長く掲げてきた、ビオトーププロジェクト専用畑の看板も撤去しましたが、とても残念ではありました。いつかこの看板をまた掲げられる時が来ることを願っています。





今回の活動の参加者数は、
未就学児:3名、1年生:3名、2年生:1名、3年生:0名、4年生:1名、5年生:0名、6年生:0名、中学生1名。高校生0名、保護者:8名で、参加者は7家族でした。参加校は、つくし野小以外は、第一富士幼稚園でした。

運営側として、顧問他6名(中村、樋村夫妻、平嶋、、船崎、小池)、取材者:1名(スクール・アメニティ:岡本さん)でした。子どもの合計:9名、大人の合計:15名の総合計24名でした。





この活動は、つくし野の街(を中心とした地区)に育つ子どもたちが、子供たちの時間にこそ経験すべき様々な体験活動を、小学校や幼稚園の公的活動では実施しにくい内容を優先し、特に環境学習の視点を重視しつつ企画し、実施しています。

主催者は公的助成先から一切の個人報酬を受けていません。勤務先からも一切の補助・評価も受けていません。活動保険を掛けた上、常識的な範囲で、安全安心な活動の実現に努めています。

この考えは活動創設の10年前から一切ぶれておらず、今後も変わりません。参加して下さった皆さん、ありがとうございました。準備や活動を支えて下さった皆さんへの感謝の気持ちを忘れずに!




おしまい

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

毎回毎回、本当に楽しませてもらっています。

今年は森や川で遊ばせてもらい、ヤゴ救出や、カブトムシ相撲も体験させてもらいました。
野菜の種や苗を植えて収穫をするのも、なかなか経験できないことですが、野菜のお世話をできたこと(雑草を抜いたり、水やりをしたり)がまた、とてもいい経験だったと思います。

美味しくなあれ~と雑草抜きをし、ヒーヒー言いながら
重い水を運んだので収穫の時の喜びは人一倍味わえたはずです。
「いただきます」の意味も実際に体感したことで、ちゃんと理解できた気がします。

さて
この日は、専用畑の最終日ということで遊びのプロ集団でもある顧問の方々が畑のフェアウェルパーティーを準備してくださっていました。

みんなで植えて収穫したお芋で焼き芋や干し芋を食べたり焼きマシュマロにポップコーン、みたらし団子に・・・と、子供たちは大はしゃぎ

私は、アウトドアなロイヤルミルクティーにびっくりしました。

牛乳パック数本が、煮えたぎるお湯の中にワイルドにぶち込まれており 温まると紅茶のティーパックが入れられ、砂糖はスプーンも使わず袋からドサドサドサッと。まさに、ぶっこまれてできあがり@@;
こんな体験、普通できないですよね~♪

ほんとに毎回思いっきり楽しませていただいてます。
ありがとうございました。