次の活動実施予告・実施済の報告


◎2024年度もつくし野ビオトーププロジェクトを実施します。
〇第1回定例活動は4月20日土専用畑で年間プログラムの発表や新キャベツと「?」の収穫体験などです。希望者にカブトムシの幼虫配布もします。
〇 第1回特別活動は、実施日・内容ともに未定です。

2016/02/10

2月のお便りとミカンの生物多様性

文:鋼鉄マンさん、小池さん
写真:鋼鉄マンさん、平嶋さん、小池さん

鋼鉄マンさんからカブトムシの幼虫の様子が届きました。そして、珍しいミカンの話…。



《その1:鉄鋼マンさんからのお便り》

鉄鋼マンさんから、写真とお便りをいただきましたので、お許しを頂いたうえで、ご紹介します。


カブトムシのお世話をしました。

幼虫の大きさは、個体差があり、大きいのも小さいのもいましたが、カブトムシの幼虫16匹、クワガタの幼虫4匹が元気に育っていました。


本当は冬眠中は、いじらない方がよいのだろうと思いますが、コバエが発生していて、コバエ退治も兼ねてのお世話でした。

子供たちもそれぞれにお手伝いしてくれて、思ったより早く終わりました。



コバエは、カブトムシには直接の悪影響は少ないですが、家の中に侵入すると困りますよね。

一つ思い当るのは、カブトムシの水槽は暖かいところに保管していませんか? 玄関に置いているという事をお聞きしましたが、ここが風通しが少なく、気温が上がるのではないですか?

日本の気温では、この時期、コバエは繁殖しません。カブトムシは日本在来の生物。寒いだろうと暖かい場所におくと、かえって不都合なことが起こります。雨がかかる場所はいけませんが・・・。私は、車庫においています。

あたたかいと、発生する危険があるもう一つの生物がダニです。

コバエは直接、幼虫には悪影響を及ぼすことは少ないですが、ダニが発生すると、カブトムシの幼虫は体液を吸われて弱ってしまいます。

コバエだけでなく、体にダニがついていないかを見てください。ちなみに、ダニが居たら、古い歯ブラシで擦り取る方法で退治します。

さすがに、どちらも昆虫ですので、薬は使えませんので、この方法しかないのです。

お便り、ありがとうございました。(小池常雄 記)




《その2:かんきつ類(ミカンの仲間)の多様性》

活動の中で、ときどき「生物多様性(せいぶつたようせい)のお話をしています。漢字が5つも並んで、難しい・・・と思うかもしれませんが、生き物にはいろいろな種類があって、それが私たちの暮らしを豊かに支えてくれている…ということです。


畑でキャベツ、芽キャベツ、ブロッコリーを収穫したときにお話ししましたが、これらはみな「ケール」という作物を先祖に持つ作物。原種の(時には隠れている)能力や特徴を様々に引き出したものが色々な種類の野菜になっているというお話をしました。ケールの子孫には、カリフラワーやコールラビ・・・という作物もあります。

キャベツもハクサイもアブラナ科の作物ですので、どちらも花が咲くと十文字花。花弁が4枚あり、かわいく小さな花が咲くのでちょっとはなれた親戚ということがわかります。


キャベツやナノハナの仲間はたくさんあって、私たちの生活を豊かにしてくれていますが、この時期に「生物多様性」を感じる作物に「かんきつ(柑橘)類」があります。要するにミカンやオレンジの仲間のことです。

ミカンは、誰もが普通に食べる果物ですが、本当に様々な種類があります。とくに春先になると、普通の温州みかんはシーズンが終わってしまい、それ以外のさまざまなかんきつ類がお店に並びます。


これらは、味も様々ですが、収穫時期も様々。それで、普通のミカンが終わるこの時期、お店の店先に、いろいろな名まえのかんきつ類が順番に並ぶのです。

ポンカン、はるみ、きよみ、せとかん、いよかん、デコポン・・・といった具合です。これら以外にも、夏みかん、ライム、オレンジ、すだち、カボス、レモン、ハッサク、ネーブル…といったものもあり、ほぼ1年中何かしら出回っています。


この写真のかんきつ類は何という名前か、わかりますか?


西伊豆の地元産の作物を売っている直売所で見つけたので、つい買ったのですが・・・。

皮を主に食べるキンカンとほぼ同じ大きさ。もっと小さいものさえあります。直径は3cm、厚さは2cmほど。

10個をまとめて重さをはかったところ、150gでしたので、1つ15gということになります。一番小さいミカンでも60g(ニワトリの卵1個分)ほどありますので、1/4とその小ささがわかります。



晩白柚(ばんぺいゆ)という熊本などでとれるかんきつ類は2キロ以上ありますので、100倍以上の大きさの違いがあります。


食べてみましたが、ほどほどの酸味と甘みでした。小さいかんきつ類ですが、中には立派な種がいくつも入っていました。

こんなにちいさいのに、一人前に普通のミカンと同じような姿をしていてかわいい限りですが、食べても食べても食べた気がしない!!

みかんの産地で育ち、実家の墓所は三ケ日にある私ですが、初めての経験でした。


調べてみると、沖縄の特産の「シークヮーサー」が熟したもののようです。

普通、「シークヮーサー」は青切(あおぎり)といって、まだ緑色で堅いうちに収穫し、強い酸味(さんみ:すっぱいあじのこと)を利用して、飲み物にしたり、食べ物にかけて使ったりします。

しかしどうやらこれは、それが熟して、ちいさなちいさなミカンのように黄色く、甘く熟したもののようです。


平嶋さんに頂いたコメントは以下の通りです。

ちいさいけれど、むいてみると普通のミカンと同じよう。
たべてみると、酸っぱくなく美味しかったです。
初めての経験でした。
小さいくせに一人前の姿形をしているので、思わず記念撮影。


ついでにウチにあった柑橘類と一緒に並べて「惑星縦列(わくせいじゅうれつ)」?の写真も撮ってみました。


左から、大きいものから、我が家にあった夏ミカンっぽいヤツ、福岡産カボス、そしてポンカン、シークヮーサーの順です。


身近なくだものミカンを食べながら、ミカンのなかまのいろいろな種類があることに、思いがいたり、生物多様性にまで思いが巡りました。

立春を過ぎ、つくし野でも梅の花も咲きだしました。
暦の上ならず、もう少しで、春ですね。

2月の活動をお楽しみに・・・。(小池常雄)

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