次の活動実施予告・実施済の報告


〇 第12回特別活動は、「茎ブロッコリー・ハクサイ菜の花を収穫しよう!」を3月24日日午後の実施しました。次の特別活動の実施日・内容は未定です。
〇第12回定例活動は「畑のお世話~種ジャガイモの植付など」は3月9日土を翌10日日午後に延期して実施済です。

2016/03/25

おさかなの話への反響 その2:お便り(鋼鉄マンさん)

文:鋼鉄マンさん、小池
写真:平嶋、井上、小池
編集:平嶋


3月12日(土)に活動歴10年目最後を飾る本年度定例12回目(特別活動5回を合わせると17回目)の活動を実施しました。鋼鉄マンさんからも嬉しいお便りを頂きましたので、ご紹介します。(小池常雄)


《鉄鋼マンさんより、感想をよせていただきました》

先日はありがとうございました。
この日の感想は、思うところあり、若干堅めになりました。ご一読ください。

12日の金子先生の講演は、一家5人で、楽しく聞かせていただきました。
子供にもわかりやすいように、丁寧にお話しいただきましたが、さすがに年中の次男と3才の娘には難しかったようで、途中から校庭に遊びに行ってしまいました。
小1の息子は分らないなりに興味を持ったようで、あとで『東大に行って魚の研究をしたい。』と言っておりました。




以前から自分の子供だけでなく、甥(おい)や姪(めい)達にも、『何でもいいからやりたいことを勉強して欲しい。それが人の役に立つ仕事になって、みんなに感謝して貰えるようだと嬉しいよね。』…と言い続けてきました。

それでかどうか、長男は『おまわりさんになりたい』と言っておりましたが、最近になって、憧れの嵐の桜井君がKO大卒と知り、『桜井君と同じ大学に行きたい。』などと言いだしておりました。東大やKO大がどういう学校なのか、全く分かってないと思いますが、今回のお話をうかがって、好奇心を刺激されたようです。




質疑の時間には、私を含め大人の質問が多かったですが、子供たちも関心を持ったことは確かだったと思います。みんな熱心によそ見をしないでお話しを聞いていました。


本当は私のような大人は質問するのを遠慮すべきだったのかもしれませんが、日頃は川にいるのに産卵だけ海でするウナギの様な魚もいれば、産卵は川でするのに、一生の大半は海で過ごす鮭のような魚がいる理由が良くわかっておらず、(共通一次は生物で受けたのですが・・・)今回は是非、是非お聞きしてみたいと思っていたので、質問してしまいました。

( 今はセンター入試と呼ぶ、大学を受けるための一次試験のようなもの)


大人も興味を持てるようない深みのある内容を、分りやすくお話しいただけて、とてもよかったと思います。




先生の著書が当たってサインを貰っていたM君もとても嬉しそうにしていました。
うちの息子は外れてしまって大変残念がっておりました。折角の機会なので、魚関係の本を買ってあげようかと思います。(マグロが好きなので、鮪(マグロ)の本が良いなどと言っておりましたので、方向性は若干?ですが・・・)




お話しいただいた金子先生を始め、貴重な機会を設けてくださったビオトーププロジェクトの皆さま、本当にありがとうございました。



当日、会場に向かって長男・次男を連れて正門から入るとき、門の前のお宅の庭にヒヨドリの大群がいるのを、長男が見つけました。

視聴覚室に行くまでのわずかな間に、ムクドリがいたりシジュウカラがいたり…と昨年までであれば、全く気にも留めなかった生き物たちを見つけては大騒ぎしている子供たちを見ていて、大変良い経験をさせていただけているなあ…、と嬉しく思いました。



先日は、一人だけ早起きした娘と家の中で遊んでいたら、障子に映る影を見、鳴き声を聞いた三才の娘が『あっ、ヒヨドリだ。』と言うのを聞いて大変驚きました。娘はメジロが大好きで、メジロを追い払ってしまうヒヨドリはあまり好きではないようですが・・・。



私たちは、長男が年中になる春につくし野に引っ越してきました。

つくし野に住み始めて2年間、鳥や虫が多い自然環境に恵まれたところであることは認識していましたが、もっぱらセミやたまに見かけるカブトムシ・クワガタに接する位で、それ以外の鳥や森・川に触れる機会はありませんでした。


この1年、ビオトーププロジェクトに参加させていただいたことで、つくし野の身近に豊かな自然があり、多くの生き物たちがいることを初めて知りました。特に、下の子たちのリアクションを見ていると、こういうものは、小さな時にこそ大切な経験なんだな、と改めて感じます。



机の上での勉強も、論理的な思考や知識を身につけさせるためには、当然大切だと思います。一方で、豊かな感受性を育んでくれる豊かな教材が身近にいる、ということは大変恵まれたことであり、だからこそ、そういう環境を活かした経験を子供たちにさせてあげたいと感じます。

私自身、子供の頃、自然の中で育つことができたことを今、大変良かったと思っており、自分の子供にもぜひそういう機会を持たせてあげたいな…、とは思っていたのですが、東京で子育てをする中ではそれは無理だし、田舎にも小さな親戚の子はいないので、私がこどものころ従弟(いとこ)たちの相手をしていたような役回りは期待できないな…、と諦めておりました。

思いがけずこのような経験ができて、大変ありがたいことだと思っております。




田村先生を偲ぶスライドを拝見していて大変驚いたのは、当時の参加者数の多さです。



参加した子供たちが目を輝かせて食いついている様子は、今も昔も変わりませんが、人数が全然違いますね。
今年であれば、ヤゴの救出大作戦に参加していたような数の子たちが、昔は毎回参加していたように感じました。


うちの子たちが、ビオトーププロジェクトに参加させて頂くようになったきっかけは、小学校で配布されたビラを見たことですので、情報が伝わらなくなったということではないと思います。


児童数が減っているかと言うとそれほど劇的な減り方でもないと思います。何が違うのでしょうね?


田村先生の文章を拝見すると、田村先生の登場が最も大きなエポックではあったようですが、それ以前から、つくし野小学校では様々な取り組みが行われていたようですよね…。

植木鉢で朝顔を育てるだけでは分らないことって、あるのではないかと思います。もちろん、やらないよりはやった方がはるかに良いけれど…。




つくし野がコンクリートジャングルになっているならともかく、豊かな自然を残している中であれば、つくし野の子たちにこの街ならではの経験をさせてあげたいな…、と思います。



きっかけがなければ、身の回りにメジロがいるなんてことは気がつきませんよね…。逆にきっかけさえあれば、子供たちは好奇心を持って色んなことに取り組み、どんどん成長していくものなのだと思います。


そういう経験があればこそ、故郷(東京の人はそういう感覚はないのかもしれませんが、私は、自分が育った環境はまぎれもない“故郷”だと思います。)への、愛着・思い入れも醸成されるのではないかと思います。地域にとってもとても良いことだと思うのですが…。
田舎者の発想でしょうか?



来年度は、子供たちのお友達を誘って参加させていただきたいと思います。
いろいろご苦労はあろうかと思いますが、引き続きよろしくお願い申し上げます。




鉄鋼マンさんへ

当日の感想文、ありがとうございました。お子様たちの変化についての記述など、心の底からうれしく思います。これこそ、この活動を故田村先生のご遺志を引継ぎ、苦しくとも続けている目的そのものです。

参加人数の変化は、かつては田村先生の人柄にひかれた参加者が多かったことが第一です。しかし、2年前から主催する団体名の「町田市立つくし野小学校ビオトーププロジェクト」から小学校が取れ、「つくしのビオトーププロジェクト」になったことが一番象徴している大きな背景の変化があります。

現K校長は、「つくし野小学校の教育目標に掲げられていない活動は、小学校が支援することはできない…。」とのお立場で、この活動は、そもそもつくし野小学校が設立したものでしたが、つくし野小学校や同校PTAとの協賛から外れました。

その結果、参加者数は減り、12月活動など、160人いた参加者が10人ほどになりました。年間を通じた総参加人数は2/3程への減少です。

校内外の当活動関係の紹介掲示が一切外され、HPのリンクも外されました。理科室や図工室も使えなくなりました。今回の金子先生のお話しも前2回は、理科室を使えましたので、観察に小学校の備品の顕微鏡などが使えたのですが、今回は顕微鏡もお借り出来ず、近傍の小学校の活動にお願いしてお借りした物を使いました。

しかし逆に、つくし野小学校以外の近傍の小学校や幼稚園、未就学児の参加者が増えていることも事実です。

つくし野小学校は「道徳教育」に力を注いでいるのだそうです。しかし、国は「環境教育推進法」で、全ての自治体や全ての学校に環境学習の推進を義務付け、文部科学省や環境省が様々な施策を実施しています。

私たちの活動は、まさにこの環境学習を体験的に身近な環境の中で手軽に経験的に得ようというものです。文科省が強く進めている「コミュニティスクール」の考え方も、反映したものでもあります。

今回のプログラムも、とても素晴らしいものであったことは、参加者全員が感じたことでした。この内容をご自分が通う小学校でこの条件で、参加者数がこの程度であったことは、逆にとても驚くべきだったことかもしれません。

全学年の児童に、等しく理解でき、とても有益でわかり易い内容でした。しかし、この活動の目的を真にご理解いただいている方だけが、集まって下さったとも感じられ、それで良いとも思い直しました。


引き続き、この活動をご理解を頂き、ご家族そろってのご参加をお待ちしています。ありがとうございました。(小池記)


【参考:少し前のつくし野小学校】


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