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2022/09/17

夏の終わりの里山で(その2:ギンヤンマの産卵・カメの甲羅干し)

  ギンヤンマのヤゴが プールにいないわけ…  

夏の終わりに里山の谷戸の池を観察していると、大型のギンヤンマやシオカラトンボが産卵中。
毎年の小学校のプールのヤゴの救出大作戦の時、
「プールのヤゴはアカトンボやシオカラばかりいて、ヤンマがほとんどいないのは、
産卵方法の違いが大きい」…と、わたしはお話ししているけれど、
これが証拠写真。
つまり、上に乗っているオスが、メスの首元に尻尾をつなげ、「おつながり」…の状態で水中から突き出た木の杭やヨシの茎に産卵。
オスがメスを支えてやっているということかと…。
(ほかのオスにメスを奪われない対処とも…)
つまり、小学校のプールは、水面から突き出した水草の茎などがなく、プールの壁はつるつる。
そもそも産卵することができないから、このタイプのヤゴはいない。
(たまにいる年があり、これはどこに産み付けられたものかは、とても謎?)

産卵を観察していると、産卵行動中のペアの周辺に、もう1匹の個体が旋回。
つまり産卵行動中のペアの周りを旋回しているのは、オス。
形態的には腰の部分が水色で、かなり離れた場所からでも外観だけでよくわかる。
ヤンマの類のオスメスの出会いは、オスがメスが来るのを待つ、待ち受け形。
オスが、産卵に適した水面の上をナワバリにして旋回し、ほかのオスが来ると追い払ったりしている。

だから、この旋回中のオスはパートナーにあぶれた可哀そうな個体。
産卵が終わった後のメスを狙っているものか??
隙あらば…と
既にペアになっているオスも、気を抜けない。
静かな水面が鏡面になり…
一方同じ池の少し離れた位置の池に刺さった枯れ枝の上では、カメたちが日向ぼっこ。
最初は、小さめのイシガメ(在来種)が、一匹で甲羅干ししていたのだけれど…
あれあれ、右側から体が一回り大きいクサガメ(江戸時代の中国・朝鮮からの移入種と言われる)がやってきて…。
慌てたイシガメが、左の方向に避難。
狭い枯れ枝の上では、2匹の共存は無理。
イシガメの方が逃げ出すことになり。
やれやれ…といった感じのクサガメ君。
シオカラトンボのオスはこのくらいの距離があれば安全と、同じ枝の先で羽を休める。
この日は、小型のイシガメは枝の先の方まで移動でき。
ここなら、クサガメには意地悪されない。
安心して日光浴。
文章:小池常雄
写真:   同
撮影地:新治市民の森
撮影日:20220904、0911

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