文:小澤校長先生
写真:桑木さん
有志の人たちの事前の安全確認のもと、2月18日(土)に「里山に行ってみよう」が行われました。30数名の参加者が集まりました。こじんまりとした集団で、里山の散策には手頃な人数でした。
小池さんが「森の宝さがしビンゴ」「春をさがして…ビンゴ」など、3種類(9マス、16マス、25マス)の難しさが違うビンゴを用意してくれ、これを画板に付けて出発しました。
顧問(こもん)の高見さんが、「里山とは?」、「里山の生き物たち」、「里山で見つけてほしいもの」等々の話を用意した絵などで説明してくれました。
東門を出て体育館裏の畑の階段の所にいきました。この付近では一番高い所ですので、周辺全体が一望できます。これから歩くコースの確認をしました。その土地、その地域にはランド・マーク(その地の目印)があることを教えてもらいました。背が高い樅ノ木や針葉樹が多いそうですが、今日は、それをつなぐ途(みち)を歩きます。数年前に写した写真を、高見さんが取り出しました。一つのランド・マークが消えていました。開発に伴い樹が切り倒されたのかもしれません。森村学園の森の中の鎌倉古道を歩きました。森の中は、夏とは一変していました。すっかり葉を落とした広葉樹の上には冬の冷たい青空が広がり、緑の屋根はなくなっていました。カナブンやスズメバチが群がっていた樹は樹液を流しておらず、当然ながら虫たちの姿は見ることができませんでした。私は見なかったのですが、枯れた木の穴の中で寒さから身を守りながら冬を越えようとしていたスズメバチを探し出した人もいるようでした。
国道246号を陸橋で渡り、福泉寺の墓地に沿う道を上がっていくと尾根に出て、ふりかえると歩いてきた長津田の家並みが見られました。林を抜けて電波鉄塔の所でミモザの木、花をバックに記念写真を撮りました。今年は寒かったので黄色の花は咲き乱れてはいませんでした。畑沿いの小道に入りました。雑木林の中をゆるく上がり天王社の裏手を通ると、畑が点在する里山らしい雰囲気になってきました。中村集落のお地蔵さんの所に出てきました。お地蔵さんは、樹齢?年の立派な柘植(つげ)の木に守られていました。この付近の道は細く、くねくねと曲がり旧来の道筋や里山の風情が残る景観でした。
雑木林の山道に入りました。上がり切ると、風景が一変します。広い畑に出るのです。里山らしさが満喫できるのです。昨年、この畑の土を掴んだとき、優しく、柔らかく、暖かさを感じたことを思い出しました。畑仕事をしている方に田村先生が聞いてくれました。
今、畑に植えられているのは「エン麦(ばく)」だそうです。10㎝程の背丈の緑のそれは、とても美しく育っていました。「エン麦」はイネ科カラスムギ属の穀物です。別名がオートムギ、カラスムギ等と呼ばれます。背丈は60~150㎝だそうです。かつては、主に馬の飼料用として栽培されたようです。現在は、土壌の病害虫を防除する手段として育てられているようです。ある程度成長したら、土の中に鋤込む(土を耕してその中に入れる)のだそうです。そして、土を育てるのだそうです。私は、改めて土を手のひらに載せて触れてみました。
栗林を抜けて、「馬の背」=この辺りで一番高いところを歩き、旧マクドナルドの裏手に出てセントラルパークに着きました。おやつをもらい、感想を書き、解散しました。
昨年より、春の訪れが遅れていました。寒い自然の中でも必死に生き抜こうとがんばっている動植物が見られましたね。地面にはいつくばりながら小さな花を咲かせている草。雑木林の中で、どこから飛んできたのか分からない小さな蛾。
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