次の活動実施予告・実施済の報告


〇第8回定例活動は日程変更し、11月17日日実施済です。
〇第5回特別活動は、10月27日日実施済みです。次回は未定です。
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2008/05/17

解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 18

執筆者: 高見顧問

マクドナルド~セントラルパーク

マクドナルド前の歩道橋を渡ります。歩道橋の上から北東方向を見ると、国道の少し左側にもモミの木が見えます。東急電鉄が谷戸の低い場所を通ってトンネルで抜けていきます。この付近からもつくし野の丘陵地とそれに続く平坦な住宅地、さらに先ほど歩いた雑木林などのコースが遠望できます。
本日のコースもあと少し。ここまで来れば目指すセントラルパークはもうすぐそこです。


解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 17

執筆者: 高見顧問

開けた農地~マクドナルド [雑木林、山野草、馬の背、開発予定地]

さらに農道を上って栗畑を過ぎるあたりまでは都心の街並みが遠望でき、やがて人工林が混在した尾根付近の雑木林に入ります。林道は凹凸のある尾根の一番高いところをつないでいます。雑木があって少し判りにくいかもしれませんが、こうした地形を『馬の背』と呼びます。開けた斜面があります。大きくなった雑木が伐採されて光が差し込むと、それまでじっと我慢していた植物もいっせいに生長し始めます。林縁部には山菜で人気のあるタラノキハリギリも見つかります。若葉には蝶や蛾の幼虫がいるかもしれません。葉の一部に食べられた様子があるかを探してみましょう。
林道脇の荒れた雑木林にはときどき廃棄物(ゴミ)が捨てられている場面にも出会います。


道中、ここに大型の物流基地計画の看板があります。フィールドアスレチックの一部にも及ぶ大規模な開発です。今ここで見られる雑木林や草地もあと少しで消えてしまうのでしょう。生活が便利になることには違いありませんが、現在ここに生きている生き物たちがどうなってしまうのかにも配慮することが大切であると思います。


雑木林の尾根筋を通る林道をたどると、車の騒音が聞こえてきます。マクドナルドが見えてくるとそこはもう町田市つくし野。雑木林の縁が横浜市と町田市の境界です。

解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 16

執筆者: 高見顧問

開けた農地 [足跡、野草、潜在植生、高圧線]

竹薮を抜けると開けた農地へと出ます。赤白の高圧線鉄塔がそびえ立っています。これもランドマークと言えるでしょう。耕した畑にはたくさんの足跡がついています。手前から向こうへ、そして向こうからこちらへ。畑を横切っている足跡もあります。さて何の足跡でしょうか。良く見ると足跡には爪の形も見えます。食べ物を捜していたのか移動したときの足跡なのか、足跡をたどってみると生き物たちの行動が判るかもしれません。足跡の主はタヌキ?


畑の中の農道を少し登って行くと草地が広がり、草地を隔ててビワ畑、その先には畑が広がっています。草地には異なる種類の野草が生育しており、それらを餌とする昆虫もいます。先日ここで羽化して間もないキアゲハを見ました。日当たりの良い斜面にはスミレユリの仲間を見つけることができます。また、アズマネザサがまとまって生えている場所もあり、耕作放棄した農地が元々あった植物の藪(潜在植生)に戻ってしまったと考えられます。


栗畑に立ち止まって振り返ると、今通って来た農道や雑木林のはるか向こうに東京都心の街並みを遠望できます。新宿の高層ビル街なども見えます。眼を南のほうに向けますと、谷を挟んでまとまった緑が広がっています。高圧線鉄塔や送電線が見えなければどこか田舎の風景と見間違えそうです。この緑の先には東名高速道路が通っていて、緑越しに長津田みなみ台や若葉台の建物を見ることができます。

この辺りは条件の異なる空間が集まっているために昆虫などの生き物の種類が多く、それらを餌とする野鳥の種類も多いのであちらこちら探してみましょう。
栗畑の栗の木には小鳥の巣になりそうな小さな洞(うろ)もあります。幹をカミキリムシに食われてしまった栗の木もあります。

解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 15

執筆者: 高見顧問

中村地区~開けた農地 [雑木林、竹林、林内の小径]

小川を渡って林に入ります。雑木と竹が混ざり合った混交林になっています。太くて背の高い竹は孟宗竹(モウソウチク)といい、この時期はもうタケノコの姿ではなく、大きく成長し始めています。わずかこげ茶色のタケノコの皮をところどころにまとっていますので、今年生まれた竹であることが判ります。竹林の中に大きなヤマザクラの木があり、萌芽更新により株状になっています。竹と桜、どちらが先から成育していたのでしょうか。この辺りは、竹と雑木が勢力争いをしています。このままですと今後どのような林になるでしょうか。


小径脇に見たことのある葉が茂った小さな木があります。チャノキ(茶の木)です。昔、畑や林の境界として植えられていた名残かもしれません。斜面右下の低い平地には畑が見えますが、元々は谷戸田だったのでしょう。
歩いている小径には背骨のような節のある直径2~3cmの太さの棒状のものが地面から半分見え隠れしています。何か植物の根なのでしょうか、それとも生き物の化石?

解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 14

執筆者: 高見顧問

中村地区 [在来地区、地蔵尊、耕作放棄田]

比較的平らな日当たりの良い場所はずっと昔の人たちが住宅地として選び、南向きの斜面を畑、低地を水田として利用してきました。昔からの道路を引き続き利用しているので、道幅が狭いのが特徴です。集落の中には250年ほど前の江戸時代に地元の女性が念仏供養して建立したという『林地蔵尊』があり、地元で深い信心を集めているようです。この地区の最奥には『林稲荷』という小さな神社があり、この地区代々の守護神のようです。


農地である低地の脇にはきれいな小川が流れています。この辺り全部が『谷戸』です。上流までたどると、今は耕作放棄された水田が湿地のようになっています。ヨシガマが復活しています。種類の異なるイトトンボが舞っています。きっと夏場にはオニヤンマも飛ぶことでしょう。小川にはカワニナもたくさんいます。周りは背丈の低い野草が生育し、斜面林と併せた空間はホタルが生息するのにぴったりの場所であるかのように見えます。

解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 13

執筆者: 高見顧問

天王社 ~中村地区 [雑木林、斜面畑、植木畑、区画整理地、竹林]

天王社の鎮守の森は、常緑の針葉樹、広葉樹、落葉の広葉樹から成り立っています。ここを過ぎると、右手に雑木林、左手には斜面に畑が広がっています。新緑の雑木林に風が吹き渡ると葉の表裏に濃淡が交じり合います。葉の色は表裏どちら側が濃いでしょうか。


道路に沿って背丈や種類の異なる常緑樹や落葉樹が密に混在した緑が続きます。目にしたことのある樹木がたくさんありませんか。これらは庭木用樹木の畑であって、これまで見てきた林とは異なりますが、生き物にとっては好みの木が見つけやすいのかもしれません。植木畑の先は家こそまだ建っていませんが、区画整理されていますので、この辺りの緑もやがて無くなってしまう可能性もあります。

畑の中には落葉をためた堆肥場があります。秋から冬にかけて落葉をかき集めて積み込むと、微生物の活動により発酵という現象がおこって熱を持ちながら分解が進みます。この堆肥場が大好きな生き物のことは良く知っていますね。毎年使われている堆肥場の下のほうを探してみると幼虫が見つかるかもしれません。
雑木林、栗畑、農地、竹林と変わりますが、これらは近くの集落のすぐ裏山にあたり、生活の糧を得る場にもなっています。

解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 12

執筆者: 高見顧問

天王社周辺 [雑木林、萌芽更新]

林間の道を歩いてきますと、小さな社に出ます。社の裏のほうにはコナラクヌギの明るい雑木林が広がっています。昔、マキや炭の材料として利用されました。少し前に伐採された切り株が見つかります。その切り株からは多数の新芽が出ています。これを『萌芽更新』といいます。切り倒してもすぐに切り株から再生しますので、15~20年でまた利用できるようになります。落葉をかいてきれいになった地面には春先に可憐な花々が見られることでしょう。ついでですが、天王社参道階段に沿ってサクラ並木がありますので、サクラの開花中は新緑前の雑木林を背景に美しい花見の景色が楽しめます。



解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 11

執筆者: 高見顧問

林間の福泉寺~天王社 [雑木林、尾根道、資材置き場、斜面開墾畑、携帯電話鉄塔]

お寺の坂道を少し登って返り見ると、開けた墓地の向こうには今まで歩いてきた雑木林や神社がよく見えます。モミの大木は目印になるので、この辺りのランドマークです。


ペット霊園の付近から先の尾根道は雑木林と竹林です。国道246号線側の斜面は林床がよく手入れされていて、見通しの利く典型的な雑木林です。木の根元から複数の幹が立ち上がっていますが、これは萌芽更新が繰り返されたためです。炭焼き用に伐採した雑木が玉伐りしてあるようです。

尾根に高圧線鉄塔が立っています。周りに建物がないので、ここでは高圧線が低い空間にあります。その下の平地は建設資材の置き場として使われています。


携帯電話鉄塔近くには雑木林脇の斜面にアズマネザサが繁茂していますが、その直下のローム層に目をやるとたくさんのドングリから発芽している様子が見えます。コナラの多くはすでに根を伸ばし、新しい息吹が感じられます。今、こうしてたくさんのドングリが生長競争をしているのですが、このうちどのくらいが大きく育つのでしょうか。

畑の先には最近開発が進んだ長津田みなみ台が広がっています。ここはほんの少し前まで大半が緑で覆われていました。手前に開発地には必ず設けられる雨水調整池が見えます。人工的な池ですが、水辺の少ない地域では池の周りにヨシなどの植物が茂ってきますとカワセミなどの野鳥の絶好の生活の場になります。

解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 10

執筆者: 高見顧問

福泉寺

国道を横断し、坂道を上ると関東八十八カ所霊場の一つ、福泉寺です。尾根筋に沿ってお寺の建物や墓地が連なっています。境内の植物の種類は多いようで、本堂は樹木に囲われています。
尾根筋の道路に出ますと、墓地越しに国道246号線やつくし野方面の緑が見えます。


解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 9

執筆者: 高見顧問

王子神社~福泉寺

王子神社を出て国道246号線を歩道橋で渡ります。歩道橋の上からは先ほど見た王子神社のモミの木が良く見えます。木の上の方を見てみましょう。幹近くに枯れ枝が絡まっているのが見えます。ここにも野鳥の巣がありました。それも良く見ると高さの異なる枝に3つも見つかります。こんな近くに3家族が住んでいるのでしょうか。鳥が子育てしている気配はありますか。


歩道橋から西を見ると国道が丘陵の一部を削って通過しています。切通しです。昔は大山街道と呼ばれていた道路です。この国道は幅が広く、交通量も多いので、生き物が横断するには危険です。生き物がこの国道で分断されています。生き物が安全に行き来できる生き物用の道もほしいものです。

解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 8

執筆者: 高見顧問

王子神社 [鎮守の森]

道路から階段を昇って王子神社の脇に出ます。子連れの狛犬が両側に座っています。本殿は改築されて新しいのですが、歴史のある神社です。本殿の後ろ側はうっそうとした樹木が繁っており、こうした風景は『鎮守の森』と呼ばれます。カシシイといった常緑の広葉樹が多く見られます。昔から大切にされてほとんど姿を変えていませんので、多くの生き物がここを利用していることでしょう。


正面の石段付近に大きなモミの木が見えます。少し前までは2本並んでそびえていた(35年前に右側が枯死。樹齢165年?)のですが、今は1本残るだけです。

解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 7

執筆者: 高見顧問

大石神社~王子神社 [新興住宅地、在来地区]

大石神社から新しい住宅地を通り抜けます。王子神社にかけて急峻な地形に住宅地が張りついているように見えます。この辺りから王子神社にかけて斜面林だったようです。道路から下をのぞくと民家の庭先に井戸が見え、今も使われているようです。誰かのイタズラでしょうか、トタン屋根にはたくさんの小石が乗っています。低い土地では昔から地下水を汲み上げて使っていたことでしょう。

解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 6

執筆者: 高見顧問

大石神社 [鎮守の森]

神社の名前にときには驚くことがあります。この神社の由来を読むと、たいへん歴史の長い神社であることが判ります。大きな石が御神体のようです。一方向にしか動かなかった石ってどんな石なのか、地元の石らしいのでぜひ見てみたい気がします。


社の手前には大きなモミの木が2本まっすぐに伸びています。大切にされてきた御神木でしょう。葉が茂って隠れる場所もたくさんありますから、きっといろいろな生き物に使われていることでしょう。何か見つかりましたか。少し離れて木の上の方を見てみましょう。たくさんの枯れ枝が絡み合っています。野鳥の巣です。さて、誰の巣でしょう。今使っている巣なのでしょうか。


解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 5

執筆者: 高見顧問

4. 八坂神社・金比羅神社・公園 [史跡]

樹木に囲まれた場所に、大きな石碑が二つ建っています。一体何? 碑を良く見ると、左側の碑には『皇太子殿下御野立之跡』の文字、碑の台座には大砲の砲門が鎮座していた様子がうかがえます。昭和天皇がまだ皇太子の頃(大正10年)、田奈で行われた陸軍大演習をこの地に立って視察されたことを記念したものです。また、右側の大きな碑には『慰霊塔』の文字が見えます。塔の背面には太平洋戦争に関係する文字が。また、2つの石碑の左奥には乃木大将筆の日露戦役に関する碑もあります。それらの内容からは近代日本史の一部を見て取ることができます。



解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 4

執筆者: 高見顧問

3. 森村学園の森 [人工林、雑木林、耕作放棄農地]

つくし野駅から北東に少し進むと、住宅地と接して森村学園北側に緑が広がっています。林内の散策道に入るとヒンヤリと感じます。緑と言っても木の種類によって林の様子が異なります。手前の針葉樹は人が植えた人工の林です。手入れが十分になされずに放置されると林床に光が届かず、植物の種類が少なくなって日中でも暗ぼったい林に変わってしまいます。雑木林の中に常緑広葉樹も多く見られますが、こちらは針葉樹の林と異なり、林床にも多数の樹木が茂っています。


尾根道を進んで行くとクヌギコナラなどの雑木(落葉広葉樹)が多くなります。クヌギとコナラを区別できますか。手入れされた林は、光が地面にまで差し込んで明るく感じられます。そこには生き物の気配も。先日ここを歩いたときにはコジュケイの声を聞きました。ウグイスシジュウカラヒヨドリなどの野鳥も近くにいるようです。耳を澄ませて聴いてみましょう。また、一昔前にはこの雑木林北側の湧き水にホタルもいました。林内に畑の跡も残っていますが、里山が荒れてしまった今はどうでしょうか。林床にはポツリポツリとヤシの仲間のシュロが見られます。最近では周辺の林や個人の庭などでも見られるようです。近年暖かくなっている証なのかもしれません。

長津田小学校裏手に出てきました。開けた北側には青葉台やあかね台方面の丘陵、街並みの間には雑木林なども見えます。こどもの国線の線路が真直ぐに伸びているのも見えます。

解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 3

執筆者: 高見顧問

2. つくし野の街 [街路樹]

整然とした街を歩いていく途中、いろいろな街路樹が見られます。街路樹には、サクラソメイヨシノ)、トチノキケヤキ、駅前にはハナミズキクスカシなども見られるようです。今日歩く里山にも同じ植物があるか、特徴を覚えておきましょう。


空中には高圧線が通っています。今日のルートではこの延長上にある高圧線をくぐります。高圧線鉄塔はどんな地形のところに立っていますか?

解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 2

執筆者: 高見顧問

小学校体育館東の見晴らしの良い畑脇 [全体展望、ランドマーク]

体育館の東側にある畑はちょうど高台になっています。北北東~南南西にかけてパノラマが開けていますので、ここから今日歩くルートを見渡してみることにしましょう。左手の緑は森村学園裏手の雑木林、そして少し右に眼を向けていきますと、幾重にも重なった緑が見えます。神社の大木も少しだけ見えます。特徴があり、背が高くて遠くからでもよく目立つ大木などをランドマークと呼びます。横浜みなとみらい地区にある日本で一番背の高いビルの名前は「ランドマークタワー」でしたね。

手前の低いところから斜面にかけてはほとんど住宅地ですが、開発から逃れた緑が島のように残っていて、開発前にはこのあたりに大きな『谷戸』(丘陵地が侵食されてできた谷の源流に近い場所。一般的には谷地形の周囲にある斜面部などを含めた空間全体の総称。水田や畑地そして雑木林などの農業の場でもある)が広がっていたようです。眼をもっと右に向けると、連なった緑の中に病院が見え、右端のほうには大学の建物が見えます。国道246号線ははっきりとは見えませんが、東急電鉄の線路の向こうに国道に面したマクドナルドのサインが見え、全体の位置関係が判ります。

解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」 Part 1

執筆者: 高見顧問

目的 『つくし野の原風景、生活を想像する』

「つくし野から見える近くの里山に出かけ、里山に残る自然や里山と関係する暮らしを知る」

近年、都市域に残る良好な環境として「里山」が見直されています。里山は、年間テーマ「命のたいせつさ、命のうつくしさ、命のいとおしさ を知ろう」と密接な関係がある場所のひとつでもあります。身近なところにある里山を歩き、里山と一体となった暮らしや恵み、そして里山が抱える現状について考えてみます。

つくし野の街に隣接する横浜市緑区長津田町には、森村学園の北側や国道246号線を隔てた南側などに開発の波から逃れたまとまった雑木林や神社の周りにも大きな木を含む緑が残っています。明るく緑の多い場所にはたくさんの生き物が生息しています。南や東向きの日当たりの良い斜面に農地が見られます。目の前や足元ばかりでなく、木の上や遠くの空にも眼をこらし、周りの音に耳を傾け、匂いを感じ取って、生き物は一体どんなところにいるのか探してみましょう。

昨年6月には青葉区恩田町でホタル鑑賞をしましたが、今日歩くコースの近くにもホタルの生息しそうな場所があります。開発の波がすぐそこまで来ている「里山」ではありますが、生き物たちの息吹がたくさん感じられます。各所に『ビオトープ』のヒントが隠れています。この時期、昆虫や野鳥など生き物は活発に動きまわっています。どこに何がいるか、探してみましょう。

また、雑木林や農地にはどのような関係があるのでしょうか。農業は雑木林をうまく使っています。民家の周りには竹林もあります。農業を止めるとどんな風に変わっていくのでしょうか。
『里山』。ひと昔前のつくし野にもきっとこんな風景が広がっていたことでしょう。

解説 08年度 第2回 「里山にいってみよう Ver.2」

執筆者: 高見顧問
目次
  1. 目的:『つくし野の原風景、生活を想像する』
  2. 小学校体育館東の見晴らしの良い畑脇 [全体展望、ランドマーク]
  3. つくし野の街 [街路樹]
  4. 森村学園の森 [人工林、雑木林、耕作放棄農地]
  5. 八坂神社・金比羅神社・公園 [史跡]
  6. 大石神社 [鎮守の森]
  7. 大石神社~王子神社 [新興住宅地、在来地区]
  8. 王子神社 [鎮守の森]
  9. 王子神社~福泉寺
  10. 福泉寺
  11. 福泉寺~天王社 [雑木林、尾根道、資材置き場、斜面開墾畑、携帯電話鉄塔]
  12. 天王社周辺 [雑木林、萌芽更新]
  13. 天王社~中村地区 [雑木林、斜面畑、植木畑、区画整理地、竹林]
  14. 中村地区 [在来地区、地蔵尊、耕作放棄田]
  15. 中村地区~開けた農地 [雑木林、竹林、林内の小径]
  16. 開けた農地 [足跡、野草、潜在植生、高圧線]
  17. 開けた農地~マクドナルド [雑木林、山野草、馬の背、開発予定地]
  18. マクドナルド~セントラルパーク

ルート地図

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