次の活動実施予告・実施済の報告


◎2024年度もつくし野ビオトーププロジェクトを実施します。
〇第1回定例活動は4月20日土専用畑で年間プログラムの発表や新キャベツと「?」の収穫体験などです。希望者にカブトムシの幼虫配布もします。
〇 第1回特別活動は、実施日・内容ともに未定です。

2014/10/18

活動報告 2014年度 第7回 「博物館へ行こう!博物館で学ぼう!」

文:小池さん 
写真:平嶋さん、岡本さん、
井上さん、小池さん 


本年度、第7回目の活動を実施しましたので報告をします。
「2014つくし野小学校ビオトーププロジェクトⅨ」本年度7回目
「博物館へ行こう!博物館で学ぼう!」の活動報告です。

集合場所は、つくし野駅前です。木陰のベンチで皆さんを待っていました。
しかし集合時間になっても、参加者が集まってきません。聞けば、どうやら学校の別の行事と重なってしまったらしいことが分かりました。100回近くすでに開催してきたこの活動ですが、最少参加者による活動となりましたが、楽しみにしてくれていた人も居り、次週以降も次の活動の準備があることから、実施しました。

注意事項をお話しし、JR横浜線で淵野辺駅に向かいました。淵野辺駅から、相模原市立博物館に向いましたが、とてもいい天気。昨年のこの活動が小雨交じりで肌寒かったことを思えば、随分と活動日和でした。



歩く途中で、国立の映像保存施設フィルムライブラリーの敷地内にヤギが放され、草取りに役立っているのが興味深く思えました。ヤギのメェーという声が近代的な施設の中に響きました。

施設につくと、博物館に用意してもらってあった地下の会議室に移動しました。人数がとても少なかったので、こじんまりとした活動になりました。でも、丁寧にお話しすることが出来ました。


はじめに、1つ目のテーマ、宇宙と生命の起源の謎の解明のため、11月30日に種子島から打ち上げられる「はやぶさ2」の活動について、JAXAのホームページの写真を基に説明しました。


また1月ほど前、下見に来たとき、たまたま遭遇したはやぶさ2の出荷(?)の際の写真を基にお話ししました。

このような大型の衛星が運ばれることは事前にも事後にも公表されません。ここで働く職員ですら知らされないのだそうです。でも、出荷の時には20人くらいの衛星ファン?と思われる人たちが道に並んで「いってらっしゃい!はやぶさ2」という横断幕を掲げていました。

行ってらっしゃいというのは、小惑星から持ち帰られた衛星の回収装置は、地球に戻ってからこの施設の中の研究施設で分析されることになっているのですから、「いってらっしゃい!」という言葉には、「役割をはたして、無事にここに帰ってきてね…」という意味が込められているように感じました。

先導車の後のトレーラーに積まれたはやぶさ2は、この後、横浜港で船積みされ、種子島に運ばれて行くのかな?打ち上げ予定場所は、種子島宇宙センター大型ロケット射場。打ち上げ予定日時は、2014年11月30日(日)13時24分48秒(日本標準時)です。成功してはるかな旅に旅立ってくれるといいな…と思いました。はやぶさ2については、後で全天周映画を見ました。


次に2番目のテーマ「外来生物ってなに?」のお話を、事前に用意しておいた写真を基にお話ししました。

・外来生物がどうしていけないの?
・生物多様性ってどういうこと?
・外来生物はどうしているの?
・相模原市立博物館の展示について
・外来生物に対する考え方について
・私たちは、どうすればいいの?

…というお話をしました。

セアカゴケグモが、最近も新聞で報道されていること、食用ガエルのエサ用に輸入されたアメリカザリガニが逃げ出してもう日本中に広がってしまい日本に昔からいた種類のザリガニは殆んど見られなくなっていること、グリーンアノールというトカゲの仲間は小笠原で繁殖してそこに昔からいた昆虫を食べつくしてしまいそうなこと、アライグマはアニメでかわいく紹介されたので飼う人がたくさんいたけれど、実際には気性が荒くとても飼っていられず逃がしてしまい、野生化し日本に昔からいるタヌキと競合して各地で被害をもたらし、駆除の対象とされていること、などをお話ししました。

ここで参加者のHさん(1年生女子)からとってもドキッとする発言、質問がありました。
「動物園にいるアライグマは、あんなに可愛くておとなしいのに、どうして(駆除するの)?」

…これにはちょっと答えに困りました。
確かに動物園のアライグマはとてもいい子でかわいく、おとなしいのです。

私の答えは・・・
動物園のアライグマは確かにかわいくておとなしいけれど、それは飼育員さんが毎日ちゃんと食べ物を届けてくれるからなのだと思うのです。

野に放たれたアライグマたちは、自分たちでえさを探して生きていかなくてはならないのです。…だから畑に植えられている作物を食べてしまったり、人の家から食べ物を盗ってしまったりするのです。昔からいるタヌキの居場所も奪ってしまいます。また1年に一度子供を産むときにはとても気性が荒くなり、危険なこともあるけれど、そういう時は動物園では展示していない…というような話をしました。

ミドリガメも今も近くのスーパーで売っているけれど、大きくなってしまい飼いきれなくて川に逃がしたりすることは絶対にやってはいけないことだというお話をしました。


また、この博物館の展示には、外来生物(特に特定外来生物)についての記載が十分でなく、あたかも相模原の自然の動植物であるかのように展示されていることは、大きな誤解を生み、間違ったメッセージを見る人に伝えてしまいかねないというお話しもしました。

お話しの後、全天周映画「はやぶさ2」を全員で見ました。

30分くらいの映画でしたが、「はやぶさ」の活躍を振り返り、今回新しく探査に行く1999JU3という小惑星での探査活動についてなど、とても興味深く見られました。


映画の後は、展示物を皆で見ました。

最近、御嶽山の噴火がいろいろ報道されていますが、歴史的にはこの地域にも、富士山や箱根山からの火山灰だけではなく、阿蘇山や九州南部の火山から飛んできたたくさんの火山灰が降ったことがわかる展示が興味深く見られました。


参加人数が少なかったので、やや帰宅時間が遅くなることの了承を参加者から得たうえで、近くのJAXAの展示スペースの見学に行きました。はやぶさやはやぶさ2の模型の展示などを見ました。

特別に実施された、ロケットの打ち上げの際の音と振動の体験…というものも経験できました。屋外展示の実物大のロケットの展示も面白かったです。


今日の支援者・ゲスト・講師は、高見さん、平嶋さん、井上さん、月刊誌「スクールアメニティ」の記者:岡本さんでした。

そして参加者数は、児童1名(1年生:1名、2年生:0名、3年生:0名、4年生:0、5年生:0名、6年生:0名)、未就学児0名(子どもの合計1名)、中学1年生(1名)保護者1名、顧問、ゲスト、講師その他5名の合計8名でした。


参加して下さった皆さん、ご支援して下さった皆さんありがとうございました。


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おまけ その1 【稲刈り】

前記活動の1週間前、10月11日土曜日台風が近づいていることもあり、我が家で半年間育ててきたバケツ稲を収穫しました。

4つの鉢で育てたのですが、なかなかの出来。玄関先の、必ずしも陽当たりが十分ではなかった場所においていたのですが、それでもちゃんと稲穂を付けました。

しかし、つくし野のスズメたちもしっかりとこの稲穂を見ていたのです。ちょうど頃よく実ったこのほんの1週間ほどの間に半分ほど食べられてしまいました。でもまあそれも良いかと、思ったのですが、農業をしている人たちの想いもまた感じたエピソードとなりました。



おまけ その2 【スクール・ニュース】

いつも参加して下さる月刊「スクールアメニティ」誌の岡本さんが、下記のようにまた「スクール・ニュース」で当日の活動を紹介して下さいました。

『編集部から つくし野ビオトーププロジェクト 10月』


おまけ その3 【展示の修正のお願い申し入れ】

本文の中にも書きましたが、相模原市立博物館の展示の中で、気になる部分がありました。生物多様性と特定外来種に関わる部分です。

この部分についての修正を、相模原市と博物館にお願いする手続きをいたしました。博物館では開館20周年を記念して、展示物の変更を検討しているそうですが、反映してくれるといいな…と思います。

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この活動の趣旨と歴史にご理解いただける皆様の、更なるご支援をお願いいたします。

以上です。

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