次の活動実施予告・実施済の報告


◎2024年度もつくし野ビオトーププロジェクトを実施します。
〇第1回定例活動は4月20日土専用畑で年間プログラムの発表や新キャベツと「?」の収穫体験などです。希望者にカブトムシの幼虫配布もします。
〇 第1回特別活動は、実施日・内容ともに未定です。

2014/12/13

活動報告 2014年度 第9回 「畑にソラマメのタネを植えよう!」


文:小池さん
写真:平嶋さん、井上さん、小池さん


活動報告をします。「2014つくし野小学校ビオトーププロジェクトⅨ」本年度9回目「畑にソラマメのタネを植えよう!」の活動報告です。今回は、本編の活動報告、おまけ1,2…という順です。

《活動報告》

集合場所は、つくし野小の東門です。早めに行って、井上さんと皆さんを待っていました。

今年は、事前の参加申し込みを行っていないので、何人の参加者があるかわからず、毎回資材は大目に用意していますが、活動を始めるまで誰も来てくれないのではないかと心配しています。今回も三々五々参加者が集まってきてくれてほっとしました。

この日はとても良い天気。風は強かったですが、日差しはたっぷりで、気温より暖かく感じられました。注意事項をお話しして、徒歩でビオトープの旗を先頭に専用畑に向かいました。



この日の午前中から、平嶋さん、井上さん、保護者のFさんと小池の4名にて畑で用意をしておきました。

チラシやブログでお知らせした内容に加えておまけの活動を準備し、タネの植え付けに協力してくれた皆さんに、ご褒美として楽しんでもらえるプログラムも準備しておいたのです。

実は準備の時、資材を運んでいた私は腰を痛めてしまい、午後からの活動ではあまり活発に動くことが出来ず、支援して下さった皆さんにご迷惑をお掛けしてしまいました。

畑につくと、まず午前中に準備しておいたブルーシートに荷物を置いてから、先週前もって用意しておいた畑の中の特設ウネ型ベンチに座ってもらい、お話をしました。

ベンチの前には午前中から、特別に消防署に届け出をしてたき火の準備をしてあったのです。この火にあたりながらのお話をすると言う、今までにない活動になりました。これも参加人数が少ない故できた方法です。


5月にこの畑にイモの苗を皆で植え、草取りをし、先月11月の活動でサツマイモをたくさん収穫できたこと。今日は、そのイモを収穫した場所に、今年の初夏に収穫したソラマメのタネを保存しておいたものがたくさんあるので、それをまきたい…とお話ししました。

ソラマメのみならず、サヤエンドウ(2種)、ダイコン、ニンジン、コカブなどのタネも用意しておきました。マメの仲間は種類が多いですが、日本の冬を越し、春に実りをもたらすのはわずかに2種類。ソラマメとエンドウだけです。


はじめに、中村さんにウネ(畝:土を寄せて周りから高くしたところ。ソラマメのタネはこの上に植える。長ネギなどは、ウネの下に植える)を準備してもらっている間、子供たちと保護者のお母さんたちとミニトマトの収穫をしました。

ミニトマトはまだ緑色のものがたくさんあったのですが、台所で保存しておくと赤く追熟(ついじゅく:時間がたって熟して赤くなりおいしくなること)して食べられるというお話をしました。フライパンで焼いてもおいしく食べられるなんて言う話もしましたね…。

もう、トマト全体は霜に当たってしまっているので、このままにしておいても枯れてしまうので、取ってしまいました。今年は、苗を植えるだけでなく、挿し木をするなどしてミニトマトを増やしましたので、随分とたくさん、長い間収穫することが出来ました。


中村さんとFさんがウネを準備して下さったところに、初めにサヤエンドウ、次にソラマメを植えていきました。サヤエンドウは、今年の春にも比較的長い時間、収穫することが出来ました。来年の春がまた楽しみです。

ソラマメは、ことしの初夏に収穫したものを乾燥させて保存しておきました。収穫期に雨が降らず、色が悪くなってしまい生で食べるのは適さない物でしたが、たくさん収穫できました。これを3日ほど植えるために前から水につけておいたのですが、2-3倍の大きさに膨らみました。

一か所に2つずつ植えました。タネにはオハグロと呼ばれる黒い模様がある方を下にして植えるように中村さんが教えてくださいました。この部分から根が出てくるので、逆さに植えると良くないのです。


途中から、子供たちにタネを渡したり、植える穴を等間隔に開けたりする役割を、わたしからI君兄弟に任せました。兄弟2人の個性が現れて、小学校1年生の4人とのやり取りは、傍から見ていてなかなかいい感じになりました。


タネを植えながら参加してくれた女の子3人と男の子1人の「タネをちょうだいから!!」という声と、I兄君との掛け合いが、畑に響きました。とても明るい、こころのそこから湧き出てくるような笑い声が畑に響きました。

ここで思ったことがあります。私たち大人は、大人になるまでのある時から、こんなに心の底から明るく笑えなくなってしまうな…ということです。

私が好きな本で「センス・オブ・ワンダー」(レイチェル・カーソン著)という本があります。題名は「(自然界の)驚きに感動するこころ(感性)」とでも訳すのでしょうが、なかなかいい日本語にはなりません。

この本には、
「子どもの世界は驚異と感激とにあふれているが、多くのものは成人する前に美しいものへの直観力を失ってしまう。子ども時代は、『知る』ことよりも『感じる』ことの方がはるかに大切で、情緒や感覚こそ、知識や知恵を生む土壌である」
ということが書かれています。文章は少なく、アメリカ西海岸の豊かな自然の写真がたくさん収められた美しい本です。


ソラマメのタネという命を畑に植える行いが、子供たちの心に明るい気持ちを起こさせてくれている…と感じた、私にとって幸せなひと時でした。

子供たちのタネ植えの時間があまり長時間にならないように、途中で休みを入れました。

この時に支援して下さった皆さんが作って下さったロイヤルミルクティーを飲みました。アウトドアらしく、ワイルドに大きな鍋で牛乳のパックをそのまま温めてティーパックを放り込むという方法で作ったもので、寒い日でしたがとてもおいしく体が温まりました。9年間恒例のマシュマロも焼きました。


休息の後、残りの場所に、コカブやダイコン、ニンジンも植えました。

作業が終わった後、皆で焼き芋(ベニアズマ、ムラサキイモの2種)、ロイヤルミルクティー、コーヒー、イモのレモンワイン煮を食べたり飲んだりしました。とてもおいしかったです。

焼き芋は、10月の活動で収穫したものを、1箱だけ残し、保存しておいたのです。レモンワイン煮は、前回の収穫の際、収穫できたけれど、皆に分けるにはあまりに小さかった直径2~3センチのものを使い、今朝早く、私が自宅で作りました。

こんな小さなイモは、お店では絶対に売っていないし、普通の農家ではクズとして処分してしまうものです。でも自分で育てたイモだと思うと、とてもいとおしくて、洗って保存しておいたのです。手間はかかりましたが、それでもちゃんとおイモの味がしておいしく食べることが出来ました。

サツマイモはスーパーで買うときれいに洗われてラップされたものが、わずか1本100円位で売っています。でも実際に、自分で育てて作ってみると、大変な労力と苦労がかかっていることを痛感します。作物のなかでは、サツマイモは一番強いし、手間もかからず、虫にも強い種類ですが・・・。

またおイモの中には半年間太陽のエネルギーが貯められていて、電池のようなもので、このエネルギーを食べて皆は元気でいられるということを改めて感じました。焼き芋は、例年通りダッチオーブンや煎餅の空き缶で作ったのですが、よくできました。

うまく焼けた焼き芋は、夕日が当たり黄金色に半透明になり光って見え、おいしいだけではなく、とても美しくさえありました。


焼き芋を前にして集合写真を写しました。


あまったおイモやミニトマトは、皆で平等に分けました。参加人数は少なかったけれど、落ち着いて時間を楽しむことが出来、来年の春の収穫が楽しみになるいろいろな活動が出来ました。

活動を終了した後、中村さんや支援して下さる方と、畑に残ったイモのツルなどが堆肥になるように粉砕する機械で、粉々にしました。すごい威力でした。

すっかり暗くなってしまいましたが、中村さんが丁寧にシートを掛けてくださいました。ソラマメの芽が出た時にカラスに食べられないような工夫でもあります。


今回の支援者・ゲスト・講師は、中村さん、井上さん、平嶋さん、保護者のFさんでした。月刊誌「スクール・アメニティ」の岡本さんが、今月も取材に来てくれました。

そして参加者数は、児童4名(1年生:3名、2年生:1名、3年生:0名、4年生:0、5年生:0名、6年生:0名)、未就学児0名、中学生2名(1年1名、3年1名)、保護者5名、顧問、講師、その他は6名の合計17名でした。参加者の家族数は5家族でした。

今回も森村学園に通う児童の参加者があったことはうれしいことでした。今回も中学生のI君兄弟が二人で参加してくれ、たくさん手伝ってくれたことも、とてもうれしかったです。

参加して下さった皆さん、ご支援して下さった皆さんありがとうございました。


* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

おまけ その1 【スクール・ニュース】

今回も月刊誌「スクール・アメニティ」の岡本さんが、活動内容を同誌が発信するブログニュース「スクール・ニュース」で発信してくださいました。

『編集部から つくし野ビオトーププロジェクト 12月』


おまけ その2 【おイモの中が「あんこ」!】

残った焼き芋は皆で分けたのですが、1つだけ自分用に持ち帰り、食卓に置いておきました。次の日の朝、私の奥さんが割ってみてびっくり。

「おイモの中が『あんこ』だった!!」・・・というのです。

ムラサキイモの焼き芋は初めてだったのです。ムラサキイモは本当に驚くような美しい食べ物でもあります。

我が家では、そのまま食べるのではなく、少しだけはちみつを混ぜ、ペーストのようなアンのような状態にし、トーストに塗って食べました。とてもおいしかったです。




おまけ その3 【相模原市立博物館の外来生物の展示】

10月の活動でお邪魔した相模原市立博物館の里山のコーナーの外来生物の展示方法は「一級ビオトープ管理士(計画・施工)」の勉強をした私にとっては、とても違和感があるものになっています。

展示開始20年間そのままなのですから、致し方ない部分もあるのですが…。

そこで、展示を改めることをした方が良いのですが、もしそれが出来ないのであれば、国の法律で厳しく対応が規制されている「特定外来種」「要注意外来種」については、せめてその旨の表示をすべきではないか?…との要望書を出しました。

その要望書に対するお返事を、相模原市立博物館からいただきました。内容は、極めて事務的なもので、大変に失望した内容でした。

親しい方にお聞きすると、内部ではいろいろな事情があるようですが、とても残念な事です。引き続き、展示方法の修正をお願いしていく考えです。

相模原市立博物館からの回答(クリックで拡大)


おまけ その4 【環境カウンセラー活動の紹介】

小池は(高見さんも)環境省から「環境カウンセラー(市民部門・事業者部門)」の認定を受けています。

ついては、環境省のHPの一部に、環境カウンセラーの活動を紹介するページがあるのですが、ここにこれまでの私たちの活動でメディアで紹介された情報が掲載されています。先日の毎日新聞の記事も転載されています。

よろしければ、ご高覧下さい。

『環境カウンセラーのホームページ』
『環境カウンセラーの活躍ニュース』


* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

この活動の趣旨と歴史にご理解いただける皆様の、更なるご支援をお願いいたします。ありがとうございました。



以上です。

0 件のコメント: