次の活動実施予告・実施済の報告


◎2024年度もつくし野ビオトーププロジェクトを実施します。
〇第1回定例活動は4月20日土専用畑で年間プログラムの発表や新キャベツと「?」の収穫体験などです。希望者にカブトムシの幼虫配布もします。
〇 第1回特別活動は、実施日・内容ともに未定です。

2015/05/06

2015年度 5月初旬 「シジュウカラとカブトムシ」

文:小池さん
写真:小池さん
ビデオ:小池さん


≪シジュウカラの巣立ち≫

これまでも、何回か活動報告の≪おまけ≫で書きましたが、昨年に続き今年も我が家の庭で、シジュウカラが営巣(えいそう:巣を作って子供をそだてること)してくれました。
巣作りから巣立ちまで、およそ1月半ほどの時間ですが、我が家に幸せな時間がやってきました。

わたしは現在の家に引っ越してからすでに20年近く過ぎましたが、引っ越してから数年後には、庭に巣箱を付けましたので、もう20回近く試みたことになります。
最初のころは、巣箱の作り方も穴のあけ方も自己流で、材料もありあわせの廃材を用いて作っていました。
初期の巣箱はまだ保存してあり、例年1月の活動の時に皆さんにお見せしています。
その後、いろいろ研究し、オリジナルも含めいくつもの巣箱の設計図を作り、この10年間は皆さんにタイプを選んで作っていただいていることはご存知の通りです。

そんなわけで、我が家のささやかな庭でも、毎年複数の巣箱を付け、その年の気に入った巣箱をシジュウカラに選んでもらう方法を取るようになって10年近く過ぎました。
こんなに苦労して巣箱を準備しても、毎年営巣(巣箱を利用して、ヒナを育てる事)してくれるとは限りません。
ですから、営巣してくれた時の喜びは、家族全員にとって、とても大きいのです。



今年は、一度暖かくなってからまた寒くなる「寒の戻り」がありましたので、ヒナがかえった後も一時、親鳥が運ぶイモムシがとても少なく、また小さくて心配していたのです。
これでは、たくさんいるヒナたちの旺盛な食欲を満たすとはとても思えません。
その後、急にあたたかくなり、親鳥が口にくわえているイモムシがみるみる大きくなりました。
この頃になると、親鳥が出入りするときに、巣箱の中の雛鳥が一斉に鳴いているのが離れた場所でも分かります。
音の印象としては「シャワシャワ」…と聞こえます。巣箱全体がスピーカーボックスのように響きます。

例年は、連休明けの平日に巣立ちをすることが多く、これまで20年近い時間の中でも、私は自宅の巣箱の巣立ちを見たことが無く、ある日帰宅すると、もぬけの殻となった巣箱と、静まり返った庭を確認するだけでした。



今年は、営巣を始めるのが早く思われ、連休に入ることから、親鳥がエサを運び込むときに、すぐには巣箱に入らず、近くの枝にとまり、巣箱に向って泣いている時間がしばらく続くようになっていたのです。
それでついに、20年目の念願がかない、自宅での巣立ちを見る夢がかなったのです。

その時は、2015年5月3日日曜日、時刻は正午ちょっと前。時間にすれば、3-4分の出来事でした。
家人が「巣立ちよ!!」というので、あわてて台所にあったデジカメで写したのがこの動画です。
最初の1羽目はうまく撮れませんでしたが・・・。
我が家のダイニング中から写したので、直線距離は2.5mほど。ガラス窓は、気配があったので開けてありました。手持ちで写したのですが、あわてていたので、後ろからはテレビのニュースの音が聞こえます。


動画の中で、5羽までは順調に次々に巣穴から飛び出していくことが見ていただけます。彼らにとっては、外の世界を見る事さえ初めてなのに、何の躊躇もなく次々に飛び出していきます。
しかし兄弟の中には、慎重なヤツも居るもので、これが6羽目。
なんと、巣穴から顔をのぞかせた後、2分以上飛び立つことをせず、周りを伺っています。
手持ちでカメラを構えていたので、手がしびれてきました。
どうやら、彼(彼女?)の後には、まだ巣立ちたい兄弟(姉妹?)がつかえている気配。
箱の中からまだ、シャワシャワ早く!早く!・・・?)という声が聞こえます。
小学校のクラスの中にも一人くらい、とても用心深い子がいるものですが、このシジュウカラの兄弟では、この6羽目がそうでした。
しかし長く巣穴に止まってくれたので、良く観察できました。
親鳥とは姿が少し異なり、全体に黄色がかっていて、親鳥は黒い部分も灰色でしたくちばしも親鳥とは違い、少し大きく黄色でした。目元もまだ、子どもっぽい印象を受けました。
彼(彼女?)は、慎重に外界を観察した後、やっととびだしていきましたが、その後には、7羽目、8羽目、9羽目は、外界を観察することなく、次々に飛び出していきました。
決して大きくはない巣箱の中に、何と9羽のヒナが、こんなに大きくなるまで育っていたのです。
給餌(ヒナにエサを与える事)に親鳥が入ることもあるのですから、合計10羽もが、ひしめき合っていたことになります。

20年目の念願がかない、幸せな気持ちを味わいました。
巣立ちまでの1月半ほどの期間、我が家の庭には常にシジュウカラの姿があり、特に後半は親鳥が絶え間なくエサを運ぶ姿があり、小さな体なのに驚くほど大きい声で鳴き、とてもにぎやかでした。
それが、巣立ちと共に静まり返ってしまい、すっかりさびしくなってしまいました。
書物に依れば、巣立った後もしばらくは巣箱の近くで親鳥と共に大人(成鳥)になるための様々な経験を積む…とあるのですが…。来年も、巣だった子供の世代が戻ってきてくれることを願ってやみません。


過去の巣立ちの模様(2012年5月13日のブログから)


≪カブトムシの幼虫のお世話≫
10回目を迎える7月末のカブトムシ相撲大会に備えて、我が家でカブトムシを育てています。
昨年、佐藤さんご家族から引き継いだものと、Kさんからプラスチックケースを引き継いだものとの合計5箱で育てているので、結構な量です。
はじめに、マットのフンをフルイで取り除きます。この作業で残せるものは半分強ほどに減ります。取り除いたフンはとても良い肥料になりますので慎重にとっておきます。
箱の大きさと幼虫の数に対して、マット(腐葉土をフルイにかけたもの)が少なくなってしまったので、手作りの堆肥をこれまたフルイをかけて選別したものを補充しました。
成長が良いもの(終齢)とそうではなく、成長が芳しくないものとの個体差が大きく心配ではありますが、それでも十分な数は確保できそうです。
無事、成虫に育ってくれるまで、丁寧に世話をしたいと考えています。

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