次の活動実施予告・実施済の報告


〇 第12回特別活動は、「茎ブロッコリー・ハクサイ菜の花を収穫しよう!」を3月24日日午後の実施しました。次の特別活動の実施日・内容は未定です。
〇第12回定例活動は「畑のお世話~種ジャガイモの植付など」は3月9日土を翌10日日午後に延期して実施済です。

2012/06/02

活動報告 12年度 第3回「プールからヤゴを救出しよう!」


文:小池さん
写真:桑木さん

小池常雄です。
本年度、第3回目の活動を実施しましたので報告をします。

数日前の天気予報はあまり良くなかったので、雨の中でも決行しようと覚悟を決めていたのです。
しかし、幸い今日はくもり。
この活動には最高のコンディションとなりました。
「ヤゴ救出大作戦」の7回目の活動です。
小学校の視聴覚室に集合して、活動開始です。
田村健治先生も駆けつけてくださいました。

1.活動内容の説明

初めに、私から、今日の活動内容を説明しました。

次に、何故、ヤゴを救出するかのお話をしました。このつくし野の地区は、もともと里山と畑が広がる地域であったろうこと、その地区が開発され、トンボたちがくらしていたところに、私たちが暮らしていること。
トンボは羽があるので、飛んできて卵を産む場所を探し、ほかに水面がないのでプールに仕方なく卵を産んだろうこと・・・をお話ししました。
今日、ヤゴたちを救出しないと、もう来週には、プール利用の清掃ために水を流してしまう・・・だからヤゴたちを救出したいとお話ししました。


ヤゴたちの食べ物の話もしました。
トンボはヤゴもみな肉食です。でも、彼らの食べ物となるミジンコ、メダカ、オタマジャクシ、アカムシ、ミミズ・・・などの生物はみな、植物を食べています。この植物は太陽のエネルギーを基に、大きくなっていることをお話しました。
私たち人間も、またトンボ(ヤゴ)も同じく太陽の力で生きているということです。

2.特別講師 神奈川県水産植物技術センター 勝呂 尚之先生のお話

  • 先生はタナゴなど、淡水魚がご専門。でもトンボなど水生昆虫も詳しい先生。
次に今日の特別講師 神奈川県水産植物技術センター内水面研究所 勝呂 尚之(すぐろ なおゆき)先生をご紹介し、お話を伺いました。

勝呂先生は、ご専門の町田の周辺に住む魚などの生物の話をしてくださいました。
ミヤコタナゴは神奈川水系では絶滅してしまったこと、復活させたいけれど、卵を貝の中に産むという習性が災いしてなかなか簡単には実現しないことなどをお話しくださいました。

さらに、トンボなどの水棲昆虫のお話をしてくださいました。
川に住む生き物たちには、厳しい環境になっていること、外来種が強く、日本在来の生物の数が少なくなっていることなどをお話しくださいました。
生態系とは、多くの生物の複雑な関わり合いで成り立っていること、1つの種類であっても、絶滅してよい種類などはなく、役割をもった大切な生態系の一員であることなどお話しくださいました。
最近の絶滅危惧種(ぜつめつしそうないきもの)は「カワガキ」という種類の生物だそうです。
カワガキとは、川で遊ぶ子供たちの事。
安全に気を付けなくてはいけないけれど、川で遊び、生き物たちに親しんでくれる子供たちがいてくれてこそ、川の環境や生き物が守られるのではないか?・・・という、とても大切なお話しでした。

3.ヤゴの救出と集計

さあ、いよいよプールでヤゴの救出です。
4つの班に分かれてヤゴを救出しました。
町田市の判断に沿い、子どもたちはプールに入らず、保護者と私たちがプールに入りました。

今回は、去年の秋に、プールに刈り取った草などの植物を投入したりしませんでしたので、あまりたくさんはいないのではないか・・・という想像をしましたが、いやいやなかなかたくさんのヤゴがいました。

お父さん、お母さんたちが協力して、また児童もみな一生懸命数を数えて、集計表に書き込みました。
みんなとても頑張りました。




4.まとめ

視聴覚室に戻り、今日のまとめをお話ししました。
さあ、注目の、集計結果です。
残念ながら、ヤンマ類とイトトンボ類は1匹も見つかりませんでした。
でも、シオカラトンボ類は 28 
注目のアカトンボ類は 6,691 匹を救出することが出来ました。
なにもしなくても、これだけのヤゴたちが元気に冬を越していたのです。

ヤゴの飼い方のお話しをして、希望者に分けました。
大切に育ててね・・・。
また、トンボ池にも放しました。

私も家に持ち帰り、自宅の玄関先のミニビオトープに放しました。
これで、これからしばらく、これらの小動物は、植物(植物性プランクトン、腐った植物、他の小動物)を食べる。
  • おひさまのエネルギー(力のもと)は、様々な植物を育て、トンボ(ヤゴ)のエサも育てている。
  • 私たちが食べる食物は、動物もお魚も植物も、元はみな太陽のエネルギー
  • 君は何の力で動いている?・・・電池?ばね??原子力??・・・太陽のちから?
  • 君の家に来ているエネルギーは、何の力?今、重要なのは、炭酸ガスを増やし地球温暖化をまねく化石エネルギーではなく、再生可能エネルギー。
  • 今年度、助成を受け、少しずつ自然エネルギー、再生可能エネルギーについて勉強したい。

5.これまでの救出の成果は?




毎日、仕事からの帰宅が楽しみになりました。
去年と同じように、たくさん羽化してくれると嬉しいな・・・。

小学校のプール授業も間もなく始まります。
それと時を同じくして、ヤゴたちはトンボになります。
勝呂先生のお話しのように、暑さが苦手な、アカトンボたちは山に避暑に行くのかな??

皆さん、ありがとう、お疲れ様でした。

そして、今夜のこと。
ヤゴたちの夜の姿を見に行ったのです。
あすは午前中は雨という天気予報なのですが、もう気の早い何匹かのヤゴたちが、羽化用に差し込んだ小枝に上り始めています。
ヤゴにとっては羽化が一番危険で大切な時間です。
1匹でも多くのヤゴたちが、成虫のトンボとしてつくし野の空を飛んでほしいと願うばかりです。

<今回の参加者数>
児童23名、保護者22名、幼児5名、先生1名、顧問1名、講師1名、小池の合計54名


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