次の活動実施予告・実施済の報告


◎2024年度もつくし野ビオトーププロジェクトを実施します。
〇第2回定例活動は5月11日土と予告していましたが、サツマイモ苗入手の都合で5月19日日専用畑で実施に変更します。
〇 第1回特別活動は、連休期間中に野菜の収穫体験を実施予定です。確定後このブログで紹介します。

2019/12/15

グレダとジャンヌダルク

社会を変えるのは、少女??
この秋ルーブル美術館で見た、『シャルル7世戴冠式のジャンヌ・ダルク』
ドミニク・アングルが1854年に描いた作品
思った以上に大きくて立派。
こちらは、ルーブルに行く前に行ったモンサンミッシャルの入口わきにあったのは、やはりジャンヌ・ダルクの像。
ジャンヌ・ダルク(Jeanne d'Arc)は、15世紀のフランス王国の軍人。女性。
12歳の時に神の声を聴き、フランス軍に加わり、フランスをイギリスとの100年戦争から救った。

後に宗教裁判にかけられわずか19歳で火刑に処せられてしまう。
カトリック教会における聖人でもある
もう今から500年前の人だけれど、現在でもフランスの国民的ヒロイン。

フランスの2か所でジャンヌ・ダルクを相次いで見て、私が連想したのはスウェーデン人の少女グレダ・トゥーベリさん。
環境活動家とも環境少女ともいわれる16歳!
彼女は今から1年少し前の2018年8月に15歳の時、金曜日に学校をストライキで休み、「気候のための学校ストライキ」という看板を掲げ、強い気候変動対策をスウェーデン議会の外で呼びかけるという行動が世界中に報道され、若者たちに強い影響をおよぼし、有名になった人。
https://twitter.com/GretaThunberg/s
個人的には、とりあえず学校は休まないで、土曜日に座り込みをしてもいいのでは?と思うけれど、まあ、それは…凡人のおじさんの考えることか?。

「あなたたちが話しているのは、お金のことと経済発展がいつまでも続くというおとぎ話ばかり。恥ずかしくないんでしょうか!」
…という言葉は、
これは、今年の9月23日、ニューヨークで開かれた国連気候行動サミットに出席し、地球温暖化に本気で取り組んでいない世界のリーダーたる大人たちへの叱責。
時に涙を浮かべながらの堂々の約5分間スピーチ(クリックするとユーチューブに飛びます)は様々に報道された。
「大人たちが温暖化解決のための具体的な行動を取らないのであれば、『結果とともに生きなければいけない若い世代』はあなたたちを許さない」と強く訴えた。
その後のトランプ米大統領やプーチン露大統領とのやり取りは報道された通り。
彼らに一歩も引かない姿はとても印象的。
環境対策がセクシーに…なんて言葉より、けた違いに強いメッセージとなって、世界中に響いていった。
確かに、環境を学んでいると、彼女の言うことはもっともなこと…と強く思う。
今、人類は地球が再生可能な能力の2.3倍以上の消費生活(フットプリント…という)を重ねていて、化石燃料もどんどん使い果たしつつある。
私の子供のころ教科書の記述では、私の今の歳のころには石油は掘りつくしてなくなっているはずだったけれど、どんどん新しい技術で掘り続け、石油は相変わらず売られているものの、一方で温暖化などの気候変動は身の回りでも時代に如実な現象となって表れている。
私がこれまで生きてきた60年余りの時間、人類は石油の大量消費の時代に合った。
既に掘りつくしてはいないけれど、この間大量に使った分だけ、石油は地球からなくなって、炭酸ガスになって、温暖化という結果として地球に影響を及ぼしている。
しかし、それでも先進国は化石エネルギーを使い続け、大きな経済成長を目標として掲げ続けている。日本は石炭火力発電所で世界から強い批判を浴びている。
500年の時間の違いがあるけれど、2人に相似点を感じるのは私だけだろうか?
ジャンヌダルクは、宗教的信念と愛国維新で敵国と戦い、
グレダは、環境問題・環境への大人世代の意識と戦っている…という違いはあるけれど…。
NEW YORK, NEW YORK - SEPTEMBER 20: Activist Greta Thunberg leads the Youth Climate Strike in an effort...
[出典:https://www.huffingtonpost.jp/entry/greta-thunberg_jp_5d8acbfde4b08f48f4ac7565]
彼女は自らアスペルガー症候群という発達障害を持っているとしている。
「正直すぎる」のがこの症候群の特徴の1つ。
人と人とのコミュニケーションでは「空気が読めない(いわゆるKY)」ということは、
「社会のルールや常識にとらわれず、(どんな相手にでも委縮せず)思ったことをはっきり言える(言ってしまう)」ということとも言い換えられる。
グレタさんの「温暖化はこれほど深刻な問題なのに、なぜ私たちは行動を起こさないの?」という率直な問いかけは、
「正直で」「物事の白黒つけないと気が済まない」というアスペルガー症候群の特徴からきているのかもしれない
…との指摘はあるけれど、果たしてそうだろうか?。
環境や生態系を学べば学ぶほど、
「政治家の言葉より、科学者の言うことに耳を傾けるべき」
…という彼女の言葉の正当性を強く感じることもまた事実。
Greta Thunberg
[出典:https://twitter.com/GretaThunberg/s
Greta Thunberg approaching Manhattan
[出典:https://www.bbc.com/japanese/49505896
GRETA THUNBERG/TWITTER]
今16歳の彼女が、19歳までしか生きられなかったジャンヌ・ダルクと同じ歳になるまであと3年、そしてその先、彼女が何を行動し何をしていくのかはわからないけれど、
注目されることの宿命で、同時に叩かれもするだろう…とも思う。

500年をへて、ジャンヌダルクのように彗星のように現れて社会を変えるのは

「10代の女性の、前例や大人たちの常識にとらわれない行動」
…かもしれない。
国同士の利害が対立し、COP21の合意がなかなか成立しないという今日の報道を見て感じている。
文章:小池常雄
写真:小池常雄
撮影地:ルーブル美術館、モンサンミッシェル
撮影日:2019年11月上旬
グレダさんの引用写真:グレダ本人のツイッター他(写真の下に引用元・出典を表記)
ブログ編集:小池常雄





0 件のコメント: