次の活動実施予告・実施済の報告


〇第8回定例活動は日程変更し、11月17日日実施済です。
〇第5回特別活動は、10月27日日実施済みです。次回は未定です。

2021/09/04

ツルボ(蔓穂)とニラ(韮)の花

  夏の終わり、畑の土手を彩る花は?  
毎年この時期、畑の土手を彩る2種の花。
これは「ニラ(韮)」の花。 
季語では夏だけれど、イメージとしては夏の終わりの花。
中国原産でネギの仲間。
古事記にも、万葉集にも、別の名前で書かれているという。
随分昔から日本にいる外来種。
葉を食べるのだけれど、花はこの時期咲く。
小さくてシンプルで、白い花だけれど、群れて土手の上に咲くと存在感が増してきれい。
ニラの咲く土手の、斜面の下のほうに目を移すと、ピンクの紡錘形の花が咲いている。
この花は、「ツルボ」。漢字では、「蔓穂」
地中に球根があって、毎年決まって咲く。
紡錘状に花が付き、下から順に小さな花が咲くので、全体には長く花が咲いているように見える。
土手の他の草に紛れて単独で見ることはないので、この植物の生活史などを知らなかったのだけれど、調べてみると…。
地下には球根(鱗茎)があって、2~3センチ程の卵玉型。
面白いのは、葉が年に2回出るという生活史。
まず春に、5~10枚の春葉が出て、夏には枯れてしまう。
次は、初秋に2~3枚の葉が出る。この秋葉の向かい合った間から花穂が出て開花する。
どうりで、夏に何度も草刈りしても、それに耐え、ちゃんと毎年花が咲く。
《おまけ:ヘクソカズラ》
この時期に咲く、小さいけれどきれいなこの花の名前をしっていますか?
花だけ拡大した写真だけれど、実際は長いツルのところどころに花が付いている。
花が終わると緑の、直径2ミリほどの真ん丸の実をつけ、秋も更けると茶色くなる。
名前は何と、「ヘクソカズラ」
漢字で書くと「屁糞葛」
名前の由来は、葉やツルに臭いにおいがあるからだけれど、それにしてもひどい名前。
万葉集の中では「クソカズラ」の名前で読まれているとのことで、昔から臭かった!(笑)
小さいけれど、拡大するときれいなので、名誉挽回でここに紹介。
地方によっては、においに由来した名前ではなく、「サオトメバナ(早乙女花)」とか「サオトメカズラ(早乙女葛)」という、田植えをする娘(早乙女)のかぶる笠に似ていることにちなんだ名前もあるとの事。
でも。英語では「スカンク・ヴァイン」(スカンク(おならが臭い)のツタ)という名前だそう。
やはり、においに由来している。
文章:小池常雄
写真:   同
撮影日:20210904
撮影場所:専用畑の土手
ブログ編集:小池

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