ポーラ美術館の遊歩道
箱根の国立公園の森の中に建つ「ポーラ美術館」。
建物や企画展示の紹介はさておいてご紹介したいのは、広い敷地を生かして建物周辺の自然林の中に作られた散歩道。ゆっくり歩いて40分ほどの散歩道(木道)が整備され、彫刻が屋外展示され、木の幹につけられたスピーカーから環境音楽が林間に流れる展示空間が心地よく。
「ヒメシャラ」の木は、我が家の玄関にもあるけれど、ここまで巨木になる。
在来種が育ちやすいよう、繁殖力が強い林床の「ハコネダケ」や帰化(外来?)植物は定期的に除去されていて、四季に応じて様々な箱根在来の植物や野鳥の姿が見られます。
大きなビオトープとしても様々な生き物の姿が楽しめる、おすすめの場所でもあります。
アザミの蜜をすう、ハチ。「ヒメシャラ」の木は、我が家の玄関にもあるけれど、ここまで巨木になる。
年間を通じて、安定して湿度が高い環境ゆえに、コケも着生植物も元気。
樹間を見上げると「ヤドリギ(寄生木)」。日本にも広く分布していて、私は山中湖周辺で見かけたことがあるけれど、町田では見たことはなく…。
新しい住宅地でなく、長く集落としての営みがある場所の屋敷林の大きな木で、見かけることが多く。
落葉広葉樹につく寄生植物で、常緑広葉樹。
欧州では、神聖で縁起が良く、いろいろな伝説があり、クリスマスの頃に飾られる。
つくし野近郊の雑木林でもこの時期見られる。
カエデの葉が、青空にシルエットとなり…。
散歩道(木道)は腐りにくく硬いので昔は枕木に用いられた多分クリの木の角材で構成されていて…。
林間で湿度が高い環境なので表面がぬるぬるして散歩者が滑らないよう、おそらく、時々表面を洗ってあるのでは?
ここは落下防止の柵としての構成だけれど、不揃いのシルエットがきれい…。
繁殖力が強い笹類などの下草が適度に払われ、通風が確保され、林床に陽が差す。
こういう管理がされれば、在来の植物も生きていきやすい。
この時は、朝方まで降った秋雨の雨上がり。 まだ午前中の青空の光。
ヒトにとっても、とても心地よい風と森のにおいが満ちていて…。
最後は、箱根に行くため乙女峠を越える手前の公園からの富士山。
前夜に降った雪が、地元の気象台から観測でき、初冠雪の記録となったようで…。
文章:小池常雄
写真: 同
撮影日:20200928
(フランスのヤドリギの写真を除く)
ブログ編集:小池
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