次の活動実施予告・実施済の報告


◎2024年度もつくし野ビオトーププロジェクトを実施します。
〇第2回定例活動は5月11日土と予告していましたが、サツマイモ苗入手の都合で5月19日日専用畑で実施に変更します。
〇 第1回特別活動は、連休期間中に野菜の収穫体験を実施予定です。確定後このブログで紹介します。

2020/08/25

こどもの国を探索(文中一部加筆)

夏の日の生き物たち
[キャンプ場付近]
 8月23日日、今年の猛暑の中では、ほんの少し涼しかったこの日、
船崎・高見・小池(自称:素敵なおじさま3名)で、こどもの国を探索。


園内の様々な環境の多様性や、そこに応じて住むいろいろな生き物に接しました。
理由は、後日明らかに…。
以下は、この日見かけた生き物たち。
在来種も移入種も含みます。

樹液でお食事中だったきれいな金属光沢のムシは、「センチ͡コガネ」。
コガネムシ科に似ているけれど、胸が大きく、親戚くらいの関係のセンチコガネ科。
もともとはウシやウマのフンを食べる糞虫(ふんちゅう)。
こどもの国にはウシやヒツジが飼われているから、いるのかな?
メスは、獣(けもの)のフンを地面の中に引き込んで枯葉で包んだ中(育児球)に卵を産むとか…。
ファーブル昆虫記で有名な「フンコロガシ」(フンを丸い形に成型して離れた場所に運んで土に埋め、洋ナシ形に成型して卵を産む)とはここが違う。 
フンは遠くに運ばない、その場に埋める!
だから、住宅地に獣のフンがない今の暮らしでは、こどもの国のように家畜が土の上でフンをするような場所でないと、繁殖できないということ…。 
だからつくし野では見かけない。 
だれ?「フ~ン」って言ったのは…。
クヌギの木の根元の樹液がしみだしているところでお食事中。
地面に近いところが好きなのは、ほかの昆虫とは少し違う。
これは、道路のアスファルトの上にあった「ためフン」。
タヌキのものかな?
観察すると、何を食べていたかがわかるのだけれど、それにしても道のど真ん中!!
同じ蜜場にいたのはこのチョウ。
クロヒカゲ」に似ているけれど、翅の目のような模様(眼状紋)が違う。
高見さんによれば、「キマダラヒカゲ」かな?…とのこと。
低地から低山地の森林付近に棲む「サトキマダラヒカゲ」と
山間に棲む「ヤマキマダラヒカゲ」があるそうだから、この個体は「サト」。
下向きに樹液を吸っている。
日本の在来種だけれど、海外では外来種、グリーンモンスターとも呼ばれるマメ科のつる性の植物「クズ」の花。
下から順番に咲いていき、とてもきれい。
こちらは何ともかわいそうな名前を付けられたつる性の植物。
つくし野の緑地でもよく見かけ、もう少しすると5mmほどのまんまるい実をたくさんつける。
名前って?「ヘクソカズラ
つまり「屁と糞」のカズラ!! 
カズラは、【葛】と書き、つる草の総称。
葉っぱやツルが独特の臭いにおいがするからだけれど、それにしてもひどい名前!
これは、「オニドコロ(トコロ)」の実。
葉っぱは、ヤマノイモに似ているけれど、根っこは処理をしないと食べられない。
このクモは、「ジョロウグモ」の亜成体かな?
成体になるとおなかの形が変わり、模様も変わる。
これはメス。
オスはとても小さく、交尾の時にメスに食べられてしまうことがあるので、その危険を避けるためにメスの脱皮直後や食餌中にさっと行われる…というのが有名。
カマキリそういう感じだそうで…。
オスは子孫を残してもらうのも大変。 
「男はつらいよ → オスもたべられてしまっては大変!!」
クモはおなかの側から写真を写すと意外に無警戒で接近できる。(笑)
こちらの写真もジョロウグモか?と思ったけれど、
高見さんによれば「ナガコガネグモ」ではないか?と…。
なかなかむつかしい。
ホトトギス」の花。
日本の特産種で、太平洋側に自生する多年草。
園芸品種として、斑入りのものなどが売られている。
白、紫、ピンク、黄といろいろな色があって、栽培もしやすい。
住宅地では、あまり見かけなくなったカタツムリが、花の上にいた。
丸くころっとしておちょぼ口のような形をした木の実は「ムクロジ(無患子)」。
この時期、落ちてしまった実は熟していないものなので、中に入っている黒い実は、まだ固くなっていない。熟すのは10~11月ころ。2cmほど。
熟したものは、真ん中に黒くて真ん丸の種が一つ。
この種、実のわりに大きく、丸くて硬くて適度な重さがあり、羽子板遊びの羽の玉に使われることで知られる。
最近は羽子板遊びはしないかな?
また、果肉に含まれるサポニンという成分の水に溶かすと泡立つ性質を利用して石鹸が発明される前は、代わりに使ったとか…。
シオカラトンボ」よりやや大きく、色が濃い「オオシオカラトンボ」のペア。
オスメスつながっていて交尾中。
上にいる青い個体がオス。 下にいる黄色のほうがメス。
オスメスの大きく違った体色は、成熟した姿。 
ヤゴから羽化したばかりは体色はほとんど変わらない。
メスや未成熟のオスは黄色い体色に黒い斑点があるので「ムギワラトンボ」と呼ばれる。
これは数年前、自宅でヤゴからの羽化を観察した際、改めて確認し、
2019年6月のブログで報告済。(下記参照)
https://biotop-project.blogspot.com/2019/06/blog-post_17.html
オスは成熟すると全体に黒色になり、胸から胸の前の部分が灰白色の粉で覆われ、2色になり、これを塩(シオ)に見立てたからこの名がある。

池では、オスが縄張りをつくり、水面にほかのオスが近づかないようにパトロールしていたのが印象深く。 この写真はうまく写せない。
湿地のヨシの葉を食べていたのは「コバネイナゴ」。
私はイナゴの佃煮が大好物!!
このバッタは、「クビキリギス(クビキリギリスとも…)」。
漢字で書くと「首切螽蟖」。こわ~い!!。
名前の由来は、「一度噛みつくと、首が取れても離さないから」…とか!
ウイキペディアの記載では、
口の周囲が赤いことから俗称「血吸いバッタ」と呼ばれることもある。
もっと、こわ~い!!!(笑)
ぽっかりと咲いていたのはハスの花。
午前中にしか見られない。
これは、「オオハクチョウ」。
池の一角を仕切ってペアで飼われている。
やれやれお疲れさまでした。
[蓮池の奥]
文章:小池常雄
写真:   同
ブログ調整:同
撮影日:20200823

0 件のコメント: