プールで救出したアカトンボ、
羽化したら黄色い!えッ?赤くない??
アカトンボだと思っていたのに、羽化して飛びったのは、黄色と黒の配色。少しも赤くない!これって、本当にアカトンボ??
・・・と疑問に思っている人がいるかもしれません。
ここで使っている写真は、6月16日日晴れ上がった日の午後、我が家のミニビオトープから羽化したアキアカネかな?
でも、少しも赤くない…。
活動の中でお話しできなかったけれど、実は羽化したてのこの時期のアカトンボはちっとも赤くない!!
夏は、林や山で過ごし、秋につくし野に戻ってくる頃には赤くなっている。
特にオスは赤くなり、メスは半分くらい赤くなる。
このメカニズムが科学的に解明されたのは意外に最近:2012年。わずか7年前。
国立の研究機関「産総研」のHPにはこんな記載がある。(一部省略して引用)
アカトンボは、未成熟の成虫ではオスもメスも体色は黄色であるが、オスは成熟する過程で黄色から赤色へと体色が変化する。これは、オモクロームが酸化型から還元型へと変化することによるもので、色素の酸化還元状態の変化により体色が大きく変わるという、これまで動物では知られていなかった体色変化機構である。]
https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2012/pr20120710/pr20120710.html アカトンボは羽化したばかり、つまり初夏の今頃は、赤くない!
秋になって成熟した特にオスが、体の中の化学変化で赤くなる。
大丈夫、プールで救出したのは間違いなく「アカトンボ」
ちなみにアカトンボは種類ではなく赤いトンボの総称。
ヤゴだけでは、簡単には種類までは見分けられない…と、活動の中でお話ししました。
(下の写真、首の周りにピントが合ったけれど、拡大してみてもらうと、産毛がたくさん見える。)
羽化したての翅はまだ柔らかく、頼りない。でもキレイ。
目の周りの産毛が逆行で光って見える。
子供のころ使っていた古い複数の火鉢や漬物鉢で、簡単な小さな水空間を作ってあるのだけれど、、、。
四季を通じていろいろなドラマが見られる…。
《おまけ》
ブログアップ後、
「私も疑問に思っていました。なんで赤くないのか、種類が違うのかな?と疑問に思っていたのですっきりしました」
…とのコメントを、お送りくださった参加者(YKさん)がおられます。
「私も疑問に思っていました。なんで赤くないのか、種類が違うのかな?と疑問に思っていたのですっきりしました」
…とのコメントを、お送りくださった参加者(YKさん)がおられます。
「すでに6匹がトンボになったけれど、土曜日は小枝に上った7匹目のヤゴは、てっぺんまで登ったけれど、トンボになれず死んでしまった。自然は厳しいものですね…」
とのコメントもいただきました。
とのコメントもいただきました。
土曜日は、外は土砂降り。その影響もあったのかもしれません。
これまでトンボの羽化は、いろいろ見てきましたが、羽化率は決して高くないですね…。
翅の一部がうまく広がりきらない個体もよく見かけます。
翅の一部がうまく広がりきらない個体もよく見かけます。
水陸両方を行き来し、地上に出たら呼吸方法の切り替えがうまくいかないとうまく羽化できないのかもしれません。
いずれにしてもいくら環境を整えてやっても、とても100%の羽化は無理です。
私が写した写真について、YKさんからのお褒めのコメントもいただきました。
近年は、スマホのカメラ、レンズや撮像素子が劇的に品質が高くなり、少し工夫するだけでいい写真が撮れます。
私はスマホとTG5というアウトドア用コンパクトカメラ、一眼レフなど、それぞれの機材を組合せ、特徴を生かしてこのブログの写真を写しています。
特殊な機材がなくても、スマホに100均で売っているクリップ式のカメラを付けることで驚くような写真も撮れます。
焦点深度(ピントが合う奥行きの範囲)がとても浅いので、工夫が必要です。
焦点深度(ピントが合う奥行きの範囲)がとても浅いので、工夫が必要です。
工夫は、ともかく枚数大目に映し、後で選ぶことです。
また、広めに映して、ピントの合ったところだけ後で切り取るのも工夫の一つです。
また、広めに映して、ピントの合ったところだけ後で切り取るのも工夫の一つです。
ヤゴの抜け殻は、動かないのでゆっくり何度も写せますが、羽化してしまったトンボは、いつまでそこに留まっていてくれるかわからないので、構図も何も考えないで、いろいろな角度からなるべくたくさん写します。
TG5というカメラは、焦点深度合成という機能があり、前も後ろもピントが合った写真も写せるのですが、とてもそんな余裕はなく…。
参考になったなら幸いです。
以上です。
文章:YKさん、小池常雄
写真: 同
撮影日:2019年6月16日
ブログ編集:小池常雄
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