二ホンイシガメの観察会に…
この催しは…
主催:東京都西部公園緑地事務所(井の頭公園の管理者)
協働運営:認定NPO 生態工房/ボランティア団体「かいぼり隊」
10時開始だけれど、受け継科開始の9時半にすぐに受付を終え、
以前ハンノキ林復活のための穴掘り作業をした場所の確認に赴き…。
やはり環境の改変作業に関わった場所は、その後の変化が気になるもので…。
開始時刻が近づき。
参加者は定員の30名近く。子供の数がこの日はやや少なく。
用意されていた憧れのフィールドスコープ。配布された、井の頭池のいきものを紹介した新作チラシ。
いつものように、2班に分かれたのだけれど、認定NPO生態工房のS氏のグループに入り。
S氏によれば、カメの観察をするには条件があるという。
まだ暑くなく、カメが日光浴したくなる春秋、特に初夏の今の時期。
暑くなってしまうと、水中ですごすことが多いらしい。
[注:これはカイボリしてアカミミガメを全頭処分する前の資料。300頭近くもいた。]
そもそも甲羅干し…というくらいで、甲羅を強くするために陽に当たるのだから、曇っていてはダメ。これはカイボリの前には200頭ほど捕獲できたアカミミガメが、現在ではほとんど捕獲できない…という資料。
外来種であるアカミミガメをここまで駆除できているのは、都内でもここだけ!…との事。
生態工房で以前写した写真も見せてくださり。[3匹のカメが写っている] |
これは日本の在来種 唯2種の1つ、二ホンスッポン。
でもこれは、手前にヒメガマが生えていて、なかなか写しにくい。
もう少し西に移動したやはり橋の北側の小島の護岸杭の上にも…。
そうこうするうちに、自分が立つ橋の下の水中を黄色い影が…
もう少し西に移動したやはり橋の北側の小島の護岸杭の上にも…。
そうこうするうちに、自分が立つ橋の下の水中を黄色い影が…
これはニホンスッポン。
二ホンイシガメは雑食だけれど、こちらは肉食。
甲羅は柔らかくゼラチン質なので、甲羅干しは不要。
この日、見られたのは、わずかな頭数。
この小島の少し横では、小型の水鳥カイツブリが営巣中。
ほんのわずか水面から浮かんだ水草の上に巣があり、交代で抱卵している。
よく見ると卵は2つ。
でも、卵の下半分は水没しているように見える。
S氏によれば、まだ初心者のペアで、抱卵になれていないのでは?…との事。
経験すると夫婦でも子育てが上手くなるのは、ヒトと同じかと…。
これだけの広さの池で、数が少ないように感じるけれど、甲羅の隅に小穴をあけ、番号で個体管理をしているのだそう…。
99年にはわずか5頭。
それでも毎年の調査で、幼体が確認できていることから、繁殖をしていることは確かなことだそうで…。
S氏の説明に興味津々の子供達。
カメは、今も昔も子供たちには大人気。
私は、子どもの頃のみならず、大人になってからもしばらく飼っていた。
そもそもこの個体は、アメリカザリガニ駆除のワナにかかっていたもの。
管理番号が付けられていただけではなく、最近も捕獲歴があり。
ワナのドッグフードに味をしめたのでは??
S氏にカメのお腹を触らせてもらう子供達。
S氏によれば、初夏の雨の日の夜など、池から陸に上がったカメが、足もとを歩いていることがあるのだそうで…。
目的は、産卵のため。
陸と水域の異なった環境が緩やかにつながっていて、小動物が行き来できるエコトーン(遷移帯)が大切…ということかと。
〈おまけ:アオダイショウ、カワウ…〉
カメそのものは、期待外れだったけれど、他にも幾種類かの生き物を目にすることができ。
特にこれはアオダイショウ。
川岸の護岸の石垣のくぼみを伝っていた個体。
営巣中の鳥の卵などを狙っているものだろうかと…。
自分の足の直下、20cmほどの場所を動いており…。これはカワウ。
文章:小池常雄
写真: 同
(注:説明用写真、グラフなどの資料は生態工房によるもの)
撮影場所:井の頭公園・井の頭池
撮影日:20230429午前・0504
ブログ編集:小池
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