井の頭公園湖畔 を 掘削作業
1月6日土 新春気分を振り払い、天気予報が大きく外れて晴天の井の頭公園に9時45分到着。この日、公園を管理している東京都西部公園緑地事務所の主催、ハンノキ林保全作業・市民イベント運営を受託している生態工房による運営、公園主催の保全活動に個人参加していたかいぼり隊皆さんの支援で、こんなワークショップが開催。
9時半受付開始、10時活動開始との記載だったので、9時45分ころ現地に着くともうたくさんの人がフルモードで穴を掘るなどしている。 なに!!!聞けば寒かったので、体を温めるために作業を始めている…との事。
…ならば、ということで、あわてて保険代30円を払い、住所と名前を書いて受付完了。
私もスコップをお借りして、作業開始。
斜面の上の方は、粗朶柵(しがらき柵)の整備をし、草原の環境再生を目指している範囲。
切り出した生木の先をとがらせ、柵用の杭をつくってる。こちらは、枝や幹を柵として組んで利用しやすいように、太さ長さでそろえている。
ハンノキ林再生は既に掘られた部分を広げることをこの日の目的にしている作業。
深さは意外に深く、私の胸くらい…
ほどほど作業が進んだ後、ようやく主催生態工房のS氏よりこの日の作業内容について説明。
お母さんと参加した女の子は3年生。
もう一組、父親と参加した3年生の男の子がいて、二人ともよく働いてる。 立派。
テントウムシの幼虫が潜んでいたのは…
ハンノキの倒木後から芽生えた根元部分。
土の中からも、掘り進むといろいろな生き物が出現。
甲虫の幼虫と思われる個体が多く。
セミの幼虫も何匹か掘りだされ…。
土の中からも、掘り進むといろいろな生き物が出現。
甲虫の幼虫と思われる個体が多く。
セミの幼虫も何匹か掘りだされ…。
掘りだした泥の排出は、スノーボートに紐を付けたもので…。
最初はボートを上に置いて、スコップで底から上のボートに持ち上げていたけれど、いささか辛い。
ついては、掘の片方を斜面にして、堀の底で、掘り出した泥をボートに乗せ、
ある程度溜まった後に、スロープを利用して持ち上げる方法を提案。
この方法だと、無駄な動きがなく、スコップの上下運動が少ないので効率的に動け、楽に作業が進み…。
掘削予定地のエリア内に自生していた、コムラサキの株。
私の手で掘りだして、ボートで移動し、仮置きし、後で堀底に移植。
作業は中休みなしで、12時近くまで継続。天候は良かったけれど、底冷えがする日。
高齢者(私!)には、手作業の土木作業はなかなか重労働。
でも、みるみる堀は深く長くなり、岸の段も整備され、いい感じ。
自分の作業が一部分でも、出来た成果は満足感を呼ぶ。
この土は、園内で利用したい場所があるのだそうで、いずれそこへ運ばれていく…。
最後のまとめの話の前に集合記念写真
この日作業した場所は、下の写真の場所。
最後のまとめの話の前に集合記念写真
生態工房のS氏からまとめのお話。
公園利用の経緯の中で、埋められたり、乾地化して湿った場所を好むハンノキ林が減っていたところ、2018年の台風の強風で多くが倒れてしまったとの事。この日作業した場所は、下の写真の場所。
かつては埋められてピクニック広場のような利用をされていたとの事。
頭上を見上げると、倒れなかったハンノキの高木が…。
これらからの種が、掘のしめった底に落ち、実生の種から新しい木が生え、いずれ林に…。
見上げるようなハンノキ林になるには、数十年がかかるだろうけれど、その最初に関われたということかと…。
低い場所さえ作っておけば、こんな感じで雨が降り、地下の水位が上がれば池になる…ということ。今日掘削した掘の断面のイメージ図。
我が掘削による掘(奥の半分くらい)。
これはかつてこのブログで「粗朶柵工」と紹介したけれど、
ここでは「しがら柵」と呼んでいる。
下記のように定義されるから、まあ、同じもの。
【しがら柵工】 しがら柵工は、杭木にしがら(柵粗朶)を編み込むことにより柵工を形成し、背面に粗朶あるいは柳粗朶を立てることにより、土砂の流出を防止します。 割竹を用いる場合もあります。 粗朶柵工、編柵工と呼ばれることもあります。 |
垂直に撃ち込まれた生木の杭に、編み込むように小枝をかけている。
残った残材かな?
生木できれいに杭が作られている。
広場ではなく、人が立ち入らない原っぱの植生・環境の整備を目指しているのだそうで…
作業前の枝、幹。残った残材かな?
生木できれいに杭が作られている。
1週前の作業前の状況。
私は、この作業には加わらなかったけれど、完成後は立派な姿に…。これからこの場所を通るたび、成長や変化が楽しめるだろう…。
〈おまけ:この日の井の頭公園〉
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