次の活動実施予告・実施済の報告


◎2024年度もつくし野ビオトーププロジェクトを実施します。
〇第2回定例活動は5月11日土と予告していましたが、サツマイモ苗入手の都合で5月19日日専用畑で実施に変更します。
〇 第1回特別活動は、5月5日日こどもの日午後実施します。

2023/01/18

フジよ、安らかに…(おまけあり)

  不思議な猫と 不思議な おもいで 
このアメリカンショートヘアと思(おぼ)しき雌猫の名前は「フジ」
不思議な不思議な縁で、私とこのネコは20年前に出会い、ネコの運命が大きく変わり…。
20年前の夏の事。
富士山西麓の朝霧高原に継母が持っていた広い土地があり。
別荘用地として売られたものだけれど、人里からは数キロ離れた牧草地を抜けた更に先の牧草地に囲まれた500㎡。
水道も電気もガスも、何もインフラがないので別荘地としては現実的ではない場所。
周辺の区画もすべて建物は一切建てられておらず、その時すでに数十年を経て、雑木林に戻っている。
それでも、広い土地が自由に使え、焚火を直火で自由にできるキャンプ(いわゆる野宿)地としては面白く、キャンプができるよう、時間をかけて草刈りに通っていた時の事。
当時小学生だった息子と2人でキャンプしていると、どこからともなく子猫が現れた。
ネコを捨てるにしても人里から離れすぎている。
痩せてはいるけれど、元気。
観察していると、どうやらバッタのような昆虫を食べて命をつないでいるらしい。
持っていた牛乳を与えるとおいしそうに飲む。
人を恐れるでも、警戒するわけでもなく、人懐こい印象がある。
野良猫であってもどこか品がある。
野良猫なのに、擦れておらず、人懐こい感じさえする。
子猫でもあったので、自宅で飼えないか?と考えたけれど、
当時、妻も私も忙しくとても飼うことができない。
後ろ髪を引かれる思いで、写真だけ写し、つくし野へ高速道路を飛ばして帰宅。
翌月曜日からは都心の勤務先で通常業務。
忙しく働かなければならないのだけれど、どうもこのネコの事が頭を離れない。
当時は銀塩フィルムだったから撮影して持ち帰ったフィルムを慌てて現像しプリントし、改めてこのネコの事を見直したけれど、やはり美人ネコ。
何かできないか?と悩んでも始まらないことはわかっていたけれど…。
はて…と思い、社内のネコ好きとおぼしき女性に次々、ネコの写真を見せて回ることに…。
ネコ好き女子は多く、可愛い…との声は上がるものの飼おうと名乗り出てくれる人はそうそう現れず。
ただ一人、反応してくれたのは、インテリアデザイナーのMM女史。
独身で一人暮らし、パートナーだったネコに旅立たれたばかりで傷心中。
すぐに次のネコを…という気にはそうそうなれない時期だった…。
ネコを見つけた富士西麓の高原は、冬季は氷点下15度にはなる。
ネコが冬眠できるわけでもなく、食べ物もなく、すぐに餓死してしまう…。
このままでは、このネコの未来はない。
女性を説得するのは得意な分野ではないのだけれど…
「じゃあ、連れてらっしゃい」…と、とうとう言わせてしまった。
富士西麓にとってかえすにしても、平日は無理。
週末を待ち、再度息子と二人で高速を飛ばし、山道をさらに1時間飛ばし、1週間前にネコに出会った場所に…。
すでに1週間を経過していた。
また、遭遇できるという保証があったわけでは全くなかったのだけれど、何か確証のようなものがあり。
人里離れた現地に着き、声を出して呼ぶと…。
なんと、ニャア…と言って現れたではないか?!
持参した牛乳をよく飲み。

彼女を見つけたものの、そう簡単に野良猫を連れ帰るわけにはいかない。
小動物用のケージを持っていたわけではないし、段ボールを持参したけれど、入るのを嫌がる。
それでも…と思い、洗濯物を入れる口をしめられる大きめの木綿袋に入れ、頭だけ出し、助手席の息子の膝に乗せると、なぜかおとなしくなり。
慌ててまた暗くなった高速を飛ばし…。
当時三軒茶屋に住んでいたMM女史に引き渡したのは、夜9時ころだったろうか…。

…この日から、あっという間の20年。
私が富士山西麓から連れ帰った子猫は、その後拾われた場所から「フジ」という名前を付けられ、飼い主となったMM女史と永く幸せな時間を過ごしたのだけれど…。

命には寿命がある。

2023年正月早々、久々にMM女史から連絡があり。
フジが天寿を全うした …と。
[亡くなった後、ネコ友からいただいた…という花に囲まれて…]

あの日から20年たった。

今でも思う。
どうしてあんなに人里離れた山中に、こんなきれいなネコが取り残されていたのだろうと…。
あの日あの時、高速を再度飛ばして現地に戻らなければ…、私が呼んだ声に応えて藪の中から出てこなければ…、MM女史が受け入れてくれなければ…、その後の彼女の命の20年は無かった。
20年を経ていま思う。
私をこんな行動に駆り立てたのはフジが可愛かったのももちろんだけれど、
彼女のもっと生きたいと思う命の声に 私が動かされたのだろうと…。

20歳の天寿を全うしたフジよ、安らかに…。

〈 おまけ: がんばれ! カンタ!! 〉
一方こちらは、正月早々我が家で数日預かった黒柴のカンタ君。
わが家へのご宿泊は2度目!
我が家にはペットはいない。
イヌは、特に、飼えない。
子供の頃、父子家庭だった頃、癒してくれた犬との別れが40年を経ても心に残る。
けれど、私が生き物好きであることは間違いなく、
年末に書いたオカメインコのピーちゃんのように、いろいろな生き物を預かる。
年齢は、2歳半ほどだから人間なら20代半ばかな?
飼い主家族に大事に飼われ、幸せいっぱい、元気いっぱい。
このカンタ君、今春、飼い主のパパの転勤で、赤道直下の国にお引越し。
家族と一緒だからいいのだけれど、コテコテの和犬だからなあ…。
赤道直下だからと言って、毛皮を脱ぐわけにもいかないし…。
ついつい、転勤先の大都市の気温や湿度を調べてしまった。


日本犬・和犬のプライドを胸に、
南の国でも

がんばれ!カンタ!!
文章:小池常雄
写真:MMさん
(おまけのカンタ君の写真は小池)
撮影日、撮影場所:いろいろ
ブログ編集:小池常雄

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