美術館に棲む生きものは…
ルーブル美術館で、ここに棲む、生き物をさがして回り…。美術作品、特にいにしえの作品には生き物をモチーフにしたものが多かろうと思い、気軽に探し始めたものの意外にいいものが見つからず。
シカはあちこちにいるけれど、心惹かれるものはなく。
馬もあちこちにいたけれど、これもまた心惹かれるものはなく…
これはミケランジェロの彫刻の足元にいたサル。欧州は天候が寒く、類人猿は生息していなかったはずで、エキゾチックな生き物だったはず…。でも、未完なので丁寧には、彫られておらず。いわれてわかる程度。
これはイノシシくん。あんた何さ…ってな感じで、こっちを見ていた。
これは、ワシ。勇ましいけれど、あまりリアルでもなく。
魚のアンコウ(鮟鱇)かな?外部の照明塔の足元にひっそりと…。
日本の建築で、横方向の樋から垂直に縦方向の樋に移す時用いる金物が、アンコウという名前で、上向きで大きく口を開けた形状。
こちらは逆に垂直方向の樋の下部で、雨水を輩出するとき用いているようで、口から雨水を床面に吹きだして排水しているように見える…。
フレンチブルみたいな顔をしていて、かわいい💛。
下向きのアンコウくんもかわいいけれど、少し地味。
それでいろいろ考えて、生きものではなく女神様に…。
背中に翼が生えた勝利の女神「サモトラケのニケ」。ルーブルの至宝で今更言うまでもないけれど、紀元前古代ローマの彫刻、空から船の舳先に降り立った様子を表現したもの。
女神だから、実際の生物ではないけれど、つばさのディテールや全体像の力感、衣服が風を植えている躍動感…といったものは息をのむ。今回はやや例外だけど、生物の姿を参考にした姿ということで…
私には、ルーブルにあるモナ・リザよりも、ミロのビーナスよりも好きなので…
文章:小池常雄
写真: 同
撮影地:ルーブル美術館
撮影日:2019年11月4日
ブログ編集:小池常雄
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