次の活動実施予告・実施済の報告


◎2024年度もつくし野ビオトーププロジェクトを実施します。
〇第2回定例活動は5月11日土と予告していましたが、サツマイモ苗入手の都合で5月19日日専用畑で実施に変更します。
〇 第1回特別活動は、連休期間中に野菜の収穫体験を実施予定です。確定後このブログで紹介します。

2020/05/14

駆除すべきか、否か?…それが問題(末尾に追記有)

きれいなヒナゲシに見えるけれど、実は!!
「きれいな花には、とげがある」というのはバラだけれど、このヒナゲシの花、かわいげに見えて実は大変に恐ろしい性質を持っている。
このきれいなヒナゲシの名前は「ナガミヒナゲシ」ヨーロッパからの外来種で、つくし野でも道端でよく見られるほどに繁殖。
身の回りに外来種の植物(作物や園芸種)や動物(ペットや家畜など)は多く、中には「侵略的外来種」なんて恐ろしい名前がついているものさえある。
ナガミヒナゲシは侵略的外来種にも、駆除対象の外来種にもまだ指定されていない(自治体によってはすでに駆除を呼び掛けているところもある)けれど、なかなか恐ろしい性質を持っている植物。
つまり、ほかの植物を駆逐してしまうほど繁殖力が強く、一度入り込まれてしまうとなかなか駆除できない。
アエロパシーという性質を持ち、根から自分の仲間以外が生育しにくい物質を分泌して、自分たちだけが反映しようとする恐ろしい能力を持っている。
【ウイキペディアより一部引用/アエロパシー(英語Allelopathy)とは、ある植物が他の植物の生長を抑える物質(アレロケミカル)を放出したり、あるいは動物や微生物を防いだり、あるいは引き寄せたりする効果の総称。邦訳では「他感作用」という】
ナガミとは長い実の意味で、写真を見るとよくわかる。
中央上に立っているのが、花が終わったあとの実。
左側で頭を下げているのがつぼみ。
そして花がこれ。
私の家からつくし野駅に向かう途中の歩道の植え込みにも、つくし野小学校に向かう歩道にも、ついには私たちの専用畑の隅っこにもすでに侵入し、咲いている。
本来は、草取りの時などに真っ先に摘み取って種が散らないように厳重に管理しなくてはいけないのだけど、けなげに見える花のおかげか、あまり刈り取られることがなく咲いている。
「けし粒くらい」…というとても小さいという意味の表現があるように、彼らの種はとてもとても小さく、車のタイヤの溝に入り込んで、道沿いに生育している版図を広げている。
さらに種が散る前に刈り取っても、たい肥などにしようと積み上げておくと、実の中で種が熟し、いずれ散ってしまう。
この種なかなかしぶとく、次の年に発芽しなくても土の中で生き残り、さらに翌年も発芽するものさえいる。
刈り取るだけではなく、実がなってしまっていたら、実だけを集めてビニール袋にでも入れて、燃やすごみにしてしまうしかない。
すでに私たちの専用畑の隅には今年も芽を出し、花まで咲かせていて、駆除しなくてはいけない。
ある年、駆除を怠ると翌年、大変なことになってしまう。
私は、家の近く、畑の中はせっせと駆除。

一方、こんな貝をスーパーで見かけたことはないですか?
大振りで、ぷっくりしている。
この貝の名前は、ホンビノス貝。
もともとは北米大陸東岸が自生地。
ある時から急に千葉の内房沖の砂地に現れて、最初は???だったけれど、たくさん採れるようになり、食べてみたらおいしいので市場に出回るようになり…。
スーパーなどでもたくさん安く売っているところもある。 
バーベキューで焼いたりする。
どうやら、この貝は船のバランスを取るための船のバラスト水の中に稚貝が紛れ込んでいて、東京湾で排水されたときに放出され、環境条件に合った場所で繁殖したものでは?と推測され。
これも、人の営みで、本来の生息地と違う場所で繁殖しているから、れっきとした外来種。
でも、嫌われないのは、近似した種のアサリやハマグリが、水質悪化のため減っていて、その水質でも元気で大きく育つこの貝が、水産関係者に水産資源として受け入れられたためか?
本来、ある環境条件(空間・時間・食べ物・光など)が共通している生き物の種は、次第に淘汰され、最強の1種だけが残っていく…という性質があるけれど、水質の悪化に弱く、高級食材になってしまったハマグリが、減ってしまうようなことにならなければよいけれど…。
新しい外来種について、考えたまで…。

[追記]
上の記載を読んだCYさんから
「よく見かける花ですよね? 知らなかったです。
これからは、違う目で眺めてしまいます。
海外から日本に来たものは、動物も植物も、ハングリーに見えます。
在来種は、ひ弱というか、繊細に見えます。
日本産で、海外で悪者になっているものはないでしょうか?
…とのお便りをいただきました。
有名なものには、クズがあります。
地下茎からでんぷん質を採取したものはクズ粉。 今や高級食材です。
つくし野でも東急線の土手に這い上がっていたりしますよね。
マメ科でツル性の植物。
冬には一度枯れますが、地下茎に栄養をためており、それをもとに次の年も旺盛に繁茂します。
種でもツルでも生育場所を広げる厄介者。
地下茎を掘り出して根絶することは、容易ではなく。
海外では、最初はグラウンドカバーとして、園芸用に持ち出されたものの、あっという間に野生化!
グリーンモンスター(緑の怪物)なんて呼ばれます。

海中ですが、ホンビノスガイと同じように、船のバラスト水に胞子が混じっていて、世界中に広まっているのはワカメ。
日本ではたくさん食べられるので、養殖もされていますが、食習慣がないところでは繁茂してしまって、いろいろな問題を起こす厄介者にされているところもあります。
なかなかにむつかしいものではあります。
文章:小池常雄
写真:   同
撮影地:つくし野
ブログ編集:小池

1 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

ホンビノスよく千葉でバーベキューする時にお世話になっています😃