つくし野ビオトーププロジェクト

「つくし野ビオトーププロジェクト」のホームページ・ブログへようこそ！この活動は活動歴19年目。小学校長から引き継いだ地域市民が主催。希望者に無料で開放する社会貢献活動です。「命」をテーマに子と家族が共に学ぶ先駆的な体験的環境学習です。すでに総参加者総数は、約1.8万人。延開催回数は290 回以上を数えます。 HP／ブログは、プロジェクト代表の小池が運営しています。ブログでは活動案内・報告の他、身近な環境・生き物の話題を年間200回ほど（延1650回以上）を更新しています。

2020/05/05

猛禽、驚きのお食事（その２：中段にスクープ動画付、閲覧注意）

驚く場所で、猛禽はお食事(動画有)

ここは、かつての私の毎朝の通勤経路。
渋谷駅の地下鉄を出て少し歩いたところ。右側は渋谷LOFT。
少し肌寒い、7月の上旬の梅雨の止み間の朝。

渋谷西武とLOFTの間の狭い坂。通勤時、足元を見ると…。

LOFT側の屋根のある少しくぼんだ場所に、被捕食者の羽根をむしりかけた跡があり。
そう、以前も紹介した、猛禽（もうきん：肉食のトリの事）が、ドバトを食べた跡、つまり、食痕。

夜明けが早いこの時期の明け方、猟に成功した猛禽は慌てて食事を開始。
ビタミンの多い内臓をまず先に食べているところに、朝早い通勤の人が来て…。
こうなると神経質な猛禽は、せっかく苦労した狩りで手に入れた獲物を放棄してしまう。
残されたのは、頭部がなく、内臓を食べられたドバト。
頭部は食べないから、真っ先に外されたものかと…。

早朝の、命をめぐるドラマの跡が残るばかり。。。

こちらは、2020年4月末撮影。

つくし野の普通の住宅、A家の庭。

斜め前が公園なので、その影響か?

スクープ映像を送っていただいたAさんママによれば…

「庭でのんびりしていたら、この状態。

途中で妨害して小鳥を救おうと思ったのだけれど、

すでに小鳥は致命的な痛手を負っていて。

中途半端に手を出しても、両者にとって好ましくないと考え、そのままに…。

つくし野にいる鳥は、木の実や種、昆虫しか食べないと思い込んでいたので、

鳥が鳥を食べていることに大変驚きました。」…とのこと。

高見元久顧問によれば、

「頭部がはっきり見えず、大きさもよくわからないので断定できないけれど、ツミかも？」…とのこと。

ツミは日本最小のタカ。　意外に人の暮らしの近くに暮らしています。

以前助成をいただいたサントリー社のHPでは、以下のような紹介がされています。

https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/4534.html

私も食痕は時々見かけるけれど、つくし野で毛をむしり（俗に調理という）食べている様の動画は初めて見ました。

猛禽は生の肉しか食べられません。　食べないと自分の命を維持できないのです。

こちらは、冒頭の場所よりもうすこし駅に近い場所。まだ寒い2月ころの写真。
渋谷駅の地下鉄を出たところ。正面は、西武百貨店渋谷店。
都内に数多い繁華街のなかでも、最もにぎやかなところの一つ。
歩き出してすぐ、ふと足元を見ると、マンホールの上には…。

以前、このブログで、肋骨がキレイに残ったもの、翼の最先端の風切り羽と骨が付いたままの物はご紹介したけれど、これはなんと、両方の風切り羽根、肩の骨肋骨、尾骨がT字型に連なったまま残されている。
今回もきれいに肉は食べられ、骨にわずかについた肉は少なく。

渋谷公園通りのすぐ横の小道、日中は日本有数繁華な場所で、ようやく明るくなりかけた頃猛禽がドバトの狩りをし、この日は時間があったのだろうか、肉のついたところはきれいに食べつくされて…。
普通は猛禽も自分の体を隠しやすい場所で、食事をし、そのまま大きな骨はそこに残す習性があるから、おそらくこの直上のビルの上で、食事をした後、放置したものが、風で道路に落ちたものかと…。
それにしても、猛禽のお食事跡は、命と食べること、つまり自分の命を維持することの他社の命を奪うことの関係をつくづく感じさせてくれる…。
寒い朝でしたが、目が覚めた光景でした。

2つの渋谷の食痕を見ると、猛禽たちにとって、渋谷のビルの谷間は格好の餌場。
餌になりやすいドバトはたくさんいるし…。
ビルが岩山、道路は谷間にみえているのかも？？？

これは5月中旬。
川口市の郊外の交通量の多い幹線の歩道横で見つけたもの。
食べられた後、時間が経過しているもの。
食べ方が、渋谷で見つけたものと同じく、両翼から背骨、尾骨までつながっている。