カエルに春が…
場所からすると、二ホンアカガエルかヤマアカガエルの卵塊。
里山の谷戸の奥、小さな流れがせき止められ、水溜まりが作られている。
周りを見回すと、最初に見つけた卵塊以外に、近くには4、5個の塊があることに気が付いた。
アカガエルは、早春のこの時期に卵を産むカエル。本州にはニホンアカガエルとヤマアカガエルの2種類が生息。
雌は成熟すると毎年ひとつの卵塊(たくさんの卵の集合体)を産む。
なぜ、他のいきものが活動を始めていないこんなに寒い早春に卵を産むかというと、
肉食の水生昆虫やヘビなどの天敵を避け、少しでも早くオタマジャクシを大きくさせ、生き延びる戦略…と言われている。
でも、数千匹のオタマジャクシの中で、生き残れるのは何匹だろう。
それにしても、薄く氷が張った水面下の卵塊。
親は、卵を産んだ後は、再度土の中に潜り込んで冬眠を続けるというけれど、この寒さで体がうまく動くのだろうか?
卵塊の一つのそばに、鳥の風切り羽と思しきものが落ちていた。
見回すと周りに、4-5枚落ちている。
つまり、そう遠くない場所、そう遠くない時、
猛禽が中型の獲物を捕食して食べた…ということ。
あか丸で囲んだところに羽が…。
もうほんの少しで春。
里山の奥で、人知れず命が更新されていく…。
文章:小池常雄
写真: 同
撮影地:新治市民の森
撮影日:20220223
ブログ編集:小池常雄
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