「ピンノ」という名の 寄生カニ!
体長7mmほどだろうか?
よく見ると足をちゃんと動かしている。 生きている!!
入れかえたパックの底に沈んでいたものを見つけた。
死んでしまったアサリから逃げ出したものか?
上の写真は、上部・背側から写したもの
下の写真は下部・腹側から写したもの
丸っこい体で、目はほとんどないはず。
足の着き方でわかるけれど、一番の見分け方はふんどしと呼ばれる腹の部分の形。
ここの形からこの個体はオスとわかる。
私は子供の頃、浜名湖のほとりで育ったので、海産物を豊富に食べて育ち、アサリも極めて沢山、日常的に食べていたのでこの寄生蟹はよく見かけた。
大体はみそ汁などで加熱された料理で、お椀の底で茹でられて橙色になった姿だったけれど…。
わざと食べたりはしなかったけれど、加熱したものなら食べても問題は無いという。
生きた状態で、ましてやつくし野のスーパーで買ったものに入っているのは珍しい。
このカニは、幼生の段階で、プランクトンのようにアサリの給水管から取り込まれ、貝の外とう膜にとりついて、成体まで成長する…という生活史を持つ。
メスは一生を貝の中で過ごすという。
以下は動画。
音声は、TV番組のナレーションが入ってしまっているので、消音して見てください。
子供のころ沢山食べたけれど、今もアサリは好物。
子供の頃は、海水浴の際、獲っていたのでタダだった。
今は高級食材になっているのが残念…。
ピンノを見つけたのは上記のようなスーパーで売っているアサリのパック。
よく見ると、中国産と明記されているから、私が見つけたピンノははるばる中国の海でアサリに寄生し、獲られた寄生主と共に日本にやってきたものということがわかる。
〈年末ご挨拶〉
2023年の配信を204回目の今回で締めます。
延更新回数は、213回であった2001年に次ぐ回数となりました。
ブログ開始以来は1665回ほどとなりました。
次年も一層質が高い、環境・いきもの・活動関連情報の発信に努めてまいります。
良いお年をお迎えください。
文章:小池常雄
写真・動画:同
編集: 同
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