次の活動実施予告・実施済の報告


〇第8回定例活動は日程変更し、11月17日日実施済です。
〇第5回特別活動は、10月27日日実施済みです。次回は未定です。

2023/12/31

寄生蟹 知ってる?(末尾に年末ご挨拶付)

 「ピンノ」という名の 寄生カニ!  
体長7mmほどだろうか?
よく見ると足をちゃんと動かしている。 生きている!!
Tストアで海水入りのパックで買ってきたアサリの中身を海水ごと別容器に移し、生きたまま日持ちを良くさせるためにジャボジャボと海水を落として泡立てる方法で酸素を補給していて見つけた個体。
寄生蟹は「カクレガニ」とも呼ばれ、
ピンノテレス:(節足動物門甲殻綱十脚(じっきゃく)目カクレガニ科Pinnotheres(ピンノテレス)に属するカニの仲間)、略称でピンノ。
入れかえたパックの底に沈んでいたものを見つけた。
死んでしまったアサリから逃げ出したものか?
上の写真は、上部・背側から写したもの
下の写真は下部・腹側から写したもの
丸っこい体で、目はほとんどないはず。
足の着き方でわかるけれど、一番の見分け方はふんどしと呼ばれる腹の部分の形。
ここの形からこの個体はオスとわかる。
私は子供の頃、浜名湖のほとりで育ったので、海産物を豊富に食べて育ち、アサリも極めて沢山、日常的に食べていたのでこの寄生蟹はよく見かけた。
大体はみそ汁などで加熱された料理で、お椀の底で茹でられて橙色になった姿だったけれど…。
わざと食べたりはしなかったけれど、加熱したものなら食べても問題は無いという。
生きた状態で、ましてやつくし野のスーパーで買ったものに入っているのは珍しい。

このカニは、幼生の段階で、プランクトンのようにアサリの給水管から取り込まれ、貝の外とう膜にとりついて、成体まで成長する…という生活史を持つ。
メスは一生を貝の中で過ごすという。

以下は動画。
音声は、TV番組のナレーションが入ってしまっているので、消音して見てください。
子供のころ沢山食べたけれど、今もアサリは好物。
子供の頃は、海水浴の際、獲っていたのでタダだった。
今は高級食材になっているのが残念…。
ピンノを見つけたのは上記のようなスーパーで売っているアサリのパック。
よく見ると、中国産と明記されているから、私が見つけたピンノははるばる中国の海でアサリに寄生し、獲られた寄生主と共に日本にやってきたものということがわかる。

〈年末ご挨拶〉
2023年の配信を204回目の今回で締めます。
延更新回数は、213回であった2001年に次ぐ回数となりました。
ブログ開始以来は1665回ほどとなりました。
次年も一層質が高い、環境・いきもの・活動関連情報の発信に努めてまいります。
良いお年をお迎えください。
文章:小池常雄
写真・動画:同
編集:   同

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