次の活動実施予告・実施済の報告


〇第8回定例活動は日程変更し、11月17日日実施済です。
〇第5回特別活動は、10月27日日実施済みです。次回は未定です。

2019/11/17

しましまてんてん!ちゃん

なんと、キアゲハの終齢幼虫 君(ちゃん?)
未就学で年長のSさんのお嬢さんが名付けたのは、「しましまてんてん」ちゃん

絶対に私には付けられない名前…。
見た目そのままだけれど、彼女の10倍くらい生きてきた私にはもはや無理なネーミング。それゆえ、私には新鮮に聞え…。
Sさんママの友達が、丹精している家庭菜園のニンジンの葉っぱですくすく育っていたのだとか…。
かくしてこれを譲り受けたs家はまたも家族が増えてしまったという事。
彼女は最初、イモムシは少し苦手だったのだそうだけれど、
この子たちを見たらすっかり♡♥♡♥
やさしく背中を触ってみると、ぷくぷくとしているし…。
何よりも、緑のベースに黒いしましま。 その縞縞の中には黄色いてんてん。
不思議の国のアリスに出ているイモムシは、どんなデザインだっけ?…とふと、思い。
意外に毒々しくはなく、ポップな模様で、おしゃれ~~。
今年の夏は、Kさんママ・お嬢さんからアゲハ(ナミアゲハ)の成長写真をたくさん送っていただいて、ブログで5-6回に分けて観察記録を報告したけれど…。
こちらは成虫は似ていても幼虫の姿はとても違う別種のキアゲハ。

成虫の写真を見ても、印刷ではあまり差がないほど似ている。
実物を見ると黄色みが強いことで見分けはつくけれど、模様はそっくり。
アゲハ(ナミアゲハ)の食草は、柑橘系のミカンや山椒、カラタチの類。
キアゲハの食草はセリ科の植物。
つまり、セリ、ニンジン、セロリなどで、まったく違う。別の植物は食べられない。
食草(しょくそう:幼虫の時に食べる限られた種類の植物)は、長い長い時間の中で特別な植物と特別な昆虫が築いてきた特別な関係。
この個体はニンジン畑で見つかった個体。
だから採りたての葉っぱをむしゃむしゃとすごい食欲。
柑橘系の植物は木本(もくほん:木の仲間)だから葉は厚いけれど、セリ科の植物は草本(そうほん:草の仲間)だから葉は薄い。
だから同じ量を食べるにしても葉をより広い面積を食べねばならず、見ていてもその勢いが違う。すなわち、食べる食べる!!!
[以下の動画は、視聴環境によっては、通信料がかかる場合があります。音声は消してあります。]

柑橘類は、私は大きめの鉢で食草用にグレープフルーツだったか、夏ミカンだったかの種を撒いて、毎年アゲハ用に提供している。
けれどニンジンは、お店に並ぶとき人間が食べる部分が保存しても痛まないように葉は落として売られているから、エサ用の新鮮なニンジンの葉っぱを入手することは大変なはず。
どうやって手に入れているのか、Sママに聞いたら、幼虫をプレゼントしてくださった友達の家庭菜園から、新鮮な葉が届けられるのだそうで…。
いいねぇ、、、継続的なエサ付きプレゼント…。
どちらもやさしい心のバトン(幼虫・ニンジンの葉っぱ)タッチ。
そうこうするうちに、片方が前蛹に…。

上右はサナギと前蛹。
虫かごがみどりだったから蛹も緑色。
この時期の蛹は、もう年内には羽化せず、蛹のまま越冬、来年の春、羽化するのかな?
これは最後にお送りいただいた両方が蛹化した写真。


 
外は寒くて可愛そうだと言って、暖かい室内に置いておいたりすると、体の中の働き(代謝)がゆっくりにならず消耗して死んでしまったり、真冬に羽化して餌やパートナーを探せなくて、かえってかわいそうなことになる。
なるべく外気温に近い場所で、なおかつ直射日光が当たらない、安定した環境の場所でそっと春まで見守ってね…。
春になって、羽化したよ!!というお便り待っています。
《おまけ》
・・・と、羽化は春か?と思っていたら、11月11日に羽化しましたという連絡がありました。
蛹で冬を越すと思っていましたが…。
成虫で冬を越すのは厳しいはず。
蛾の仲間などは成虫で越冬しますが、アゲハの仲間は大型だし、蛹で越冬するはず。
11月も半ば。この先、セリ科の葉を見つけて蛹にまでなるのに間に合うかな?
心配しても始まらないのだけれど、ついついね…。
このブログをアップした11月17日日、身近なチョウの数が急激に減少している…という内容を、ニュースが報じており・・・。
キアゲハ:てんてんちゃんとSさんご家族との時間が、幸せなものでありますように…。
文章:小池常雄
写真提供:Sさんパパ、ママ
ブログ編集:井上顧問(動画調整)・小池常雄

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

しましまてんてんちゃん、思い付きそうでつかない、ネーミングセンス抜群ですね!ナミアゲハの幼虫の黄緑も素晴らしく美しくですけど、キアゲハの幼虫は本当にポップで色合いが斬新ですよね。(匿名:まだまだわたしは虫が苦手)