美しいこの花は、いわば野草。 名前は、「ミゾソバ」。
つくし野のような市街地の中ではなく、里山などの谷間の湿地などにこの時期ひっそりと咲いている。
頂部にまとまった房状に固まってつく蕾が次々と開花するので花期が長く楽しめる。
引いてみると、こんな感じ。
茎には小さなとげがある。
水田脇の水路など、水が豊かで栄養価が高めの場所に群生していることが多いとか…。生育している環境も含めて目立つ花ではなく。
一方、この花の写真を見ていて思い出したのは、藍染め染料を作る「アイ(藍)」の花。
花の付き方(花序:かじょ)は、かたまり状と線状とずいぶんと違うけれど、
調べてみると、どちらもタデ科。
ミゾソバはタデ属こっちはイヌタデ属。
花の付き方はずいぶん違うけれど、小さい1つの花を拡大してみるとそっくり。
我が家の庭には、藍のタネが散り、毎年、実生で生えてくる。
通称、野良藍(ノラアイ)なんてね…。
葉の形、全体の姿、人とのかかわりはずいぶん違うけれど、花はそっくり。
近縁種というのは、いろいろなところでわかる。
同じくこの時期里山で見かける「オカダイコン」というこの花もとても地味。
遠目では一塊の白いボンボンのように見えるけれど、よく見ると小さい細長い花弁を持った花の集合体。
アリが来ているのは、アブラムシの甘い蜜に誘われてか…?
散歩道の脇、こんな風に刈り取られてしまわない様に保護されている。
文章:小池常雄
写真: 同
2021年10月上旬
撮影地:新治市民の森(ミゾソバ)(オカダイコン)/小池自宅(アイ)
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